形態構築アプローチの概念と診方 その6
書籍「形態構築アプローチの理論と技術」を持っていない、知らない人は知っていただくために(^^)/
持っている人は書籍の内容がより理解できる様に、そして臨床で活用できる様に、弟子の土屋元明が研修で学んできた事を踏まえて解説。
今回は治療効果を持続させるインソールについてです。
是非一読くださいm(_ _)m
動きのこだわりテーション 土屋元明
インソールの考え方
運動域を確保し、その効果を持続させるための効果的な手段の1つがインソールであることは以前述べました。
インソールの考え方は様々ですが、形態構築アプローチの考えとしては、運動域を確保できる形態を再構築するための道具であるということです。
ここではいくつかその内容を紹介していきたいと思います(図18)。
~内外反誘導パッド~
1st swingが右の場合、または右に誘導したい場合は、左外反右内反誘導のパッドを使用することがあります。
このパッドは内側縦アーチの起始部に合わせるのがポイントです。
外反誘導の場合はそこから横アーチの2/3の長さ、内反誘導の場合はそこから横アーチの1/3の長さまで処方し、高さはヒトによって様々ですが、0.5㎜~3㎜の場合が多いように感じています。
最初のうちは0.5㎜から足していきながら形態変化と歩行変化を観察して対応するとよいと思います。
体幹の前額面の運動域の確保として私はよく用いています。
(細かな内容は研修ノートに記載してあります)
~踵パッド~
骨盤が挙上(後方回旋)し、頭位が過剰偏位している側に処方することが多いです。
踵パッドは下肢の支持性を補う役割をもち、高さはヒトによって様々ですが、0.5㎜~3㎜の場合が多いように感じています。
最初のうちは0.5㎜から足していきながら形態変化と歩行変化を観察して対応するとよいと思います。
踵接地タイミング調整として、形態に余計な回転運動が生じないよう私は用いています。
(細かな内容は研修ノートに記載してあります)
~脛骨下パッド~
脛骨の直下に処方します(幅は1㎝程度)。
形態や目的に応じて用途は様々ですが、理解しやすいものとしては立脚初期から中期に下腿前傾を促し、体幹の前方移行を誘導してくれる作用があります。
目的に応じて高さは異なりますが、多くの場合0.5㎜程で十分です。
実際にはやはり形態変化と歩行変化を観察して対応するとよいと思います。
体幹矢状面の下部体幹前方移行の運動域確保として私は用いています。
(細かな内容は研修ノートに記載してあります)
いかがでしたでしょうか。
少しいろいろ試したくなりませんか(^^)/
次回はこのタイトルの最終回症例提示です。
形態構築アプローチという考えに少しでも興味をもっていただいたり、再び興味をもっていただければ幸いです。あなたの臨床のヒントになれば幸いです。
動きのこだわりテーション 代表 土屋元明
理学療法士/JMFS常任理事
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