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『ホジャの昔話』より:「ネコはどこへ行った?」

ナスレッディン・ホジャとは

私は実際に目にしたことはないのですが、『ホジャの笑い話』ということで、学校の教科書に笑い話が載ったことがあるのだそうですね。ということで、意外な人が知っているトルコの有名な説話。

ホジャは、トルコでは「ナスレッディン・ホジャ」(Nasreddin Hoca)という名前で呼ばれています。

笑い話というかオチのある話ということで、トルコ語ではfıkraというジャンルに相当する小話がたくさんあります。トルコの書籍通販サイトでも、トルコ語テキストは山ほど見つかりますね。

さてさて今日はその中から「ネコはどこへ行った?」を一つ。私のトルコ語を読む練習にもなって、ちょうどいいかなということで。手元にある種本から、原文にない要素も適宜私が付け加えてやってみます。

「ネコはどこへ行った?」

ある日ホジャが肉屋から2キロの肉を買って帰ってきたそうな。そして嫁さんに「さあこれを夕方料理して食べようじゃないか」と言ったそうな。
ところがその日、家に嫁さんのお客さんたちがあったそうで、嫁さん、肉を料理してお客さんたちにごちそうしてしまったそうな。
さて夕方、ホジャが家に帰ってきた。「さあさあ、メシにしよう。わしは腹が減って仕方がないんだ。」そこで嫁さん、食卓を用意して食事を出したが、なんとスープしか出てこないではないか。
ホジャ、嫁さんに怒って「肉はどこに行ったのじゃ」。嫁さん返事していうに、「肉はネコが食べてしもうたのじゃ」。
さあホジャ、嫁さんの言うことがどうしても信じられない。そこで嫁さんに返して曰く、「ネコをここに連れてきてみよ」。嫁さんが言われた通りにネコを連れてくると、ホジャ、どういうわけだか天秤を用意してネコの重さを測るじゃあないか。そしたら、ネコの重さはちょうど2キロ。
ホジャ、ドヤ顔で嫁さんにこう言うたそうな。
「おい、いったいこれはネコなのか肉なのか、どうなのじゃ?ネコだというんなら肉はどこに行った?そうじゃない、肉だと言うんならネコはどこに行ったのじゃ」

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上記リンクの本を実は見たことがないので、この話が収録されているかどうかは未確認。もし載っていたら、ごめんなさいですが、仮に同じ話があったとしても、全く同じ日本語訳にはきっとなっていないと思います。

他にも紹介してみようかどうしようか。ウケが良ければ味をしめようかと思います。ではでは、Görüşürüz!

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