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3. 謎の来訪者
ある日のこと、ユミとぴのの家に見知らぬ男が訪ねてきました。その男は大きな黒いコートを着ていて、とても神秘的な雰囲気を持っていました。男はぴのの不思議な力について聞いて、遠くの町からわざわざやって来たのだと言いました。
「君の猫ちゃん、過去を見る力があると聞いたよ。僕にもその力を貸してほしいんだ。」
男は真剣な表情で、ユミに頼んできました。
ユミは少し不安になりましたが、ぴのが安心そうにその男を見ているのを見て、話を聞くことにしました。
男が求めていたのは、昔、この町で起きた未解決の事件の真相を突き止めることでした。その事件には、男の大切な人が関わっていて、真実を知ることで、その人の名誉を清らかにしたいと願っていたのです。
ユミとぴのは、この謎を解き明かす手助けをすることに決めました。翌日、彼らは古い新聞の記事を読んだり、町の図書館で資料を調べたりしながら、事件についての手がかりを集め始めました。時にはぴのがその特別な力を使って、過去の場面をユミに見せることもありました。
冒険は日が暮れるまで続き、二人(と一匹)は次第に事件に隠された真実に近づいていきました。そして、ある晩、ぴのの力がついに重要な手がかりを見つけ出しました。それは事件当日の重要な証拠が隠されていた場所を示すものでした。
ユミとぴのは、謎の男と共にその場所へと向かいました。真夜中の冒険は少し怖かったですが、真実を知るための勇気が二人を支えていました。そして、ついに長い間隠されていた秘密が明かされる時が来たのです。
ユミとぴのが見つけた秘密とは、ある古い手紙のことでした。
この手紙は、とても大切な情報が書かれていて、昔この町で起こった事件についての真実を明らかにしていました。手紙によると、実は事件の本当のことを知っている人がいて、無実の人が疑われていたのです。
手紙を見つけたユミは、謎の男にそれを見せました。
「これがその手紙です。これで、あなたの大切な人が無実だったことが証明できますね!」
ユミが言うと、男の顔に安堵の表情が浮かびました。
「ありがとう、ユミ、ぴの。きみたちのおかげで、私の大切な人の名誉が回復されました。」
男は感謝の気持ちを込めて言いました。彼の大切な人の名前が清らかになったことで、町の人々も本当のことを知ることができました。
この冒険を通じて、ユミは人を助ける喜びを学びました。ぴのも自分の特別な力を使って良いことをしたと感じ、ユミと一緒にいることがさらに嬉しくなりました。
二人はこれからも一緒にたくさんの冒険をすることを誓い、その夜もお互いを見つめながら、幸せに眠りにつくのでした。
(続く)
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![吉村 大樹](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173281934/profile_953f1e6dd0436f4ca73e8e6926eb1fb7.jpg?width=600&crop=1:1,smart)