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1. 瞳の秘密
小さな町の片隅に、ぴのという名前のかわいい猫が住んでいました。
ぴのは、ふわふわの茶色と白の毛を持ち、目がくりくりと大きくてとても美しい猫でした。この猫は、ユミという優しい女の子と一緒に暮らしていて、二人はとても仲が良かったのです。
ある日、ぴのがいつものように窓辺で日向ぼっこをしていると、不思議なことに気づきました。ユミがぴのの目をじっと見つめていると、ぴのの目がキラキラと光り始め、ユミは子どもの頃に遊んだ公園の思い出を鮮明に思い出したのです。「ぴの、君の目には何か特別な力があるのかな?」とユミは不思議に思いました。
次の日、ユミは友だちのアキを家に招きました。アキもぴのの瞳を見つめてみると、忘れていたおばあちゃんの手作りクッキーの味を思い出したのです。「わあ、本当だよ!ぴのくん、すごい力を持ってるね!」とアキは驚きました。
ユミとアキはぴのがただのかわいい猫ではなく、特別な力を持っていることを知り、二人でぴのの秘密をもっと探ることにしました。それからの毎日、ぴのはユミやアキの前で不思議な力を見せ、時には遠く離れた場所の記憶や、楽しかった日々の思い出を蘇らせてくれたのです。
そんなある晩、ユミがぴのの目を見つめていると、ふと忘れていた大切な人の顔が浮かびました。それは、幼い頃に亡くなった愛犬のことでした。ぴののおかげで、ユミは再び愛犬と遊んでいる幸せな時間を心の中で味わうことができたのです。
「ぴの、君は本当に不思議な猫だね。君のおかげで、私たちは大切な記憶を思い出すことができるんだ。」ユミはぴのを抱きしめながらそう言いました。ぴのは嬉しそうにゴロゴロと喉を鳴らし、ユミのぬくもりを感じながら眠りにつきました。
この日から、ぴのとユミの冒険が始まるのでした。
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![吉村 大樹](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/173281934/profile_953f1e6dd0436f4ca73e8e6926eb1fb7.jpg?width=600&crop=1:1,smart)