タタール語辞典をすでに持っていたおじさんの勝ちでいいかな?
タタール語『星の王子さま』ktkr
2022年の年始に、さっそくうれしい本が届きました。そう、例の『星の王子さま』です。昨日届いたのは、タタール語訳。これもかねてより入手が難しそうだったので、方法を探っていたところでした。
そんな折、やはり持つべきはコレクターの知り合い(というかSNSのつながりがあるフォロワー)です。某所で売りに出ていますようという情報を年始ごろ聞きつけ、問答無用で1部発注していたのでした。それがついに昨日届いたというわけです。
タイトルは表紙にはありませんが、開いた次のページに"нәни принц" (あえてラテン文字転写をするなら、"neni prints"くらいでしょうか)とありました。нәниが「小さい」、принцが「王子さま」ということですね。
タタール語がわからない可能性が…た…たた…
さて、今の私にタタール語がどれくらいわかるかという問題ですが…
奇しくも先月、上記のような内容の雑文を書いたくらいです。タタール語は正直、ちゃんと勉強したことがないのでほぼわからないと言ってよい状態です。もちろん、トルコ語やウズベク語と共通している部分はあるので、そのあたりが断片的に理解できるということはあり得ますが。
そんなわけで、この「タタール語版」を読み進めようと思ったら、やはり辞書がないとかなり厳しいでしょうね。そして、おそらくですがタタール語-英語辞書というものは存在しないか、仮にあったとしても入手は相当難しいでしょう。下手すると、『星の王子さま』を探すより面倒かもしれない。
もちろん、タタール語-ロシア語辞典ならきっと存在するし、入手もひょっとしたら比較的容易かもしれません。ナウカさんあたりで検索したら、見つかるかもしれないし、なんならテュル活の同志たるタタ村さんやboltwattsさんあたりがその辺の情報はきっと詳しいでしょう。なんせタタール・タタール語のエキスパートですからね…
とはいえ。まず、私のロシア語能力は今のところ皆無ということで、仮にタタール語-ロシア語があっても使いこなせなかったでしょう。ということで、そのままだと単にタタール語版入手してやったぜ!以上!!というあたりで終わっていたでしょうね…
そこでタタール語-トルコ語辞書の登場というわけですよ奥さま方!!
ね?辞書っていうものは、その瞬間は使うかどうかわからなくても、買っておくものでしょう?そう、アンカラに滞在していたころのメリットの一つというのは、リアルタイムで新刊のテュルク諸語関連の語学書や専門書をすぐ購入できたということでした。
あの頃から、すでにアゼルバイジャン語だけではなくてテュルク諸語の文法や語学に関連しそうなものはほぼ身銭を切って購入していたのです。タタール語-トルコ語辞書もそのうちの一つ。トルコ言語協会という国立の機関から出版されていたのを、当時ひとまず買ってみていたのでした。
その辞書の表紙が、トップの写真。トルコのごりごりの機関が出版していることもあって、「タタール語」(Tatarca)ではなく「タタール・トルコ語」(Tatar Türkçesi)と書いているのが気になる方も多いかもしれませんが、まあともかくタタール語の多くの語彙がこの辞書一冊でカバーできるというのは大きいでしょう。
辞書はとりあえず買いましょう
だからね?と私はドヤ顔でみなさまに改めてお伝えしたい。
トルコ語は役に立つんですよ?ということと、それと「とにかく辞書は一目ぼれしたら使う使わない関係なく買っとこうな」ということ。
ほらこうして何年前にどの書店で買ったかなど覚えていなくとも、2022年1月15日というこの日に、さっそく役に立つときがやってきているではありませんか!
ということで、辞書をさっそく使って例のあの文を引用しておきましょう…
むむむ。この文の箇所がここ、というのはわかるのですが。кирәклесеとкүренмиのところ、分解がこれで正しいのか、あるいはそれぞれの接辞や形態素はどの意味を表しているのかが難しい…ということで、エキスパートに教えてもらうことにしましょう…
あー。これでまたテュルク的『星の王子さま』で優勝してしまいましたね~…最強のテュル活民にまた一歩近づいてしまいましたよハハハ…
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