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長崎にて「ピエール・ロティのチャイハネ」を思うの記

長崎に偶然、トルコ関係の知り合いが遊びに来ていたので今日会ってきました。氏と最後に会ったのはアンカラで、2016年だったかもう少し後だったか。ともかくトルコ語を使いながら少し街を案内することになりました。

トルコ語で話をしながら長崎を「さるく」のはなかなか新鮮な気分でよきものです。すでに長崎には数日滞在しており、主要なところは一通り見て回ったのだそうで。

ほかに行きたいところは?と話を向けましたら、そういえばピエール・ロティが長崎と関わりがあって…という話になったので、あーたしかに何か聞いたことがあるな、と思ってスマホで調べてみますと、東山手のほうに寓居があったのだそうですね。

私自身もそこには行ったことがなかったので、せっかくだから訪れてみようということになりました。とりあえず東山手のほうに向かってみて、誰か詳しい人がいるだろうからそこで聞いてみましょうということで。

スマホだとGoogle Mapsの反応が鈍かったのでなかなかピンポイントでどこにある、というのがわからずにいたのですが、ありがたいことに東山手甲十三番館の案内所の方に道を教えてもらうことができました。

その案内所から徒歩で10分ほどでしょうか。十人町というところの、坂の住宅街の一角にて寓居跡を発見。

残念ながら寓居跡は石垣を残しているだけでしたが、ともかくもトルコにも縁のあるピエール・ロティがここにいたのだというので、同行氏は記念の写真や動画などを撮って、トルコにいる知り合いに送っていたようです。

喜んでいただけたのなら何よりだわ。ということで、ついでに長崎公園のほうにもピエール・ロティの記念碑があるらしいということもわかったので、ここまで来たら行ってみましょうかということになりまして、行ってみました。

長崎公園に行ったの、何十年ぶりでしたかねえ。諏訪神社のほうはアンカラから長崎に戻ってきた後、1, 2度行ったとは思うのですが。その横にある長崎公園のほうにはどういうわけか、まったく足が向かなかったのでありました。

上の写真がその記念碑。
ピエール・ロティはここの公園の一角にあった、「呑港(どんこ)茶屋」というところによく通っていたそうです。

残念ながらそのお茶屋さんも今はもうないのですが、すぐ近くに「月見茶屋」というお茶屋さんがあります。

ここが風情ある佇まいで、同行者氏のハートもつかんだようだったので、時間的にもちょうどお昼をとるのにいい頃合いだし、何かいただいて解散しようかということになりました。

お諏訪のぼた餅を…お…推す…推すわ…!!(訳:おいしかったっす)

ということで、同行者氏は天ぷらうどんを所望しまして、私のほうは軽くすませるのがいいな(減量中だし!)と思いつつも、「お諏訪のぼた餅」が有名!と聞いてしまっては、長崎ウォーカー(長崎ウォーカー?)のはしくれの名が廃ると思ったのでそちらを頼んでみました。

ここ最近特に甘いものを控えているせいだったからか、はたまた歩き疲れていたからでしょうか。まあこのぼた餅のおいしかったのなんの。あっという間にたいらげてしまいましたよね… 長崎を訪れる予定のみなさんにも推せる一品といえましょう。

長崎公園、諏訪神社のすぐ横と覚えていただくとよいかと存じます。


さて、そのピエール・ロティ。

イスタンブルのほうですとEyüp地区の山手のほうに、彼が通ったという有名なチャイハネ(お茶屋さん)があることが知られています。私も一度だけ、いつだったかにふらっと行ったことがありました。景色はたしかによかったっすね…

彼自身がイスタンブルと長崎をそれぞれどう思っていて、それが彼の作品にどう反映されているかというのは、不勉強にしてあまりよく知らないのですが、ともかく長崎とイスタンブルを紐づける(といっても、かなり苦しいですけどね)キーワードということで、トルコ語民のみなさまにおかれましては、彼の名前を覚えておいてもけして損はしますまい。

かようにして、私自身も今まで彼の名前は知っていながら作品は全く読んだことがなかったのですが、暇を見て何か読んでみますかね。

さしあたり、トルコ絡みなら『アジヤデ』、日本が題材の作品ということなら『お菊さん』あたりでしょうか。

というわけで、ものすごくニッチなところながら「長崎におけるテュル活」をキメこんでやったぜ、の記でありました。

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吉村 大樹
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