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母音調和案件と「カザフ語ニキ」の煽り

昨日、毎週水曜日夜開講のトルコ語講座に向けて、予定している内容についてツイートしました。「オープン」なアカデミーということなら、受講者の利害に反しない程度の情報公開も悪くないかなと個人的に思ってはいます。

そもそも、言語じたいはオープンなものですからね。文法のことも語彙のことも、調べればすぐ情報が手に入る昨今ではあります。トルコ語についても、何を隠そう東京外国語大学自身が惜しみなくコンテンツをシェアしています。

上記リンクを一通り身につければ、あなたも立派なトルコ語の使い手…と言いたいところですが、そうもいかないのが外国語学習のきびしいところ、なわけですが。

ある種のトルコ語に関するアウトリーチ的な意味でも、ベタな内容のことを意図的にSNSでアウトプットするということはしています。noteもその最たる活動の一つ。まあそれはともかくとして…

既習の方からしたら、なにを大仰な、とは思うのでしょうが、いざ講座の担当者として教える側からすると、いかに難しいと思わせないかを考えたいトピックではあります。

なんせこちらは顧客を確保しなければなりません。やっぱめんどくさそうだから諦めよう、となる人を減らすのが使命ではないかと思ってしまうというか。マーケットが小さいのでですね…

ということで、一連のツイートを備忘録としてここにも貼っておきたいと思います。同じ内容のことをもう一度書くのが面倒だというだけなのですが。

以上のような内容を、90分のタームのうちの半分くらいをかけて説明しようというわけです。理屈としてはわずか5ツイートぶんの内容、といえばたしかにそうなのかもしれない…

とはいえ、トルコ語の母音が「派閥を形成する」のはいいとして、どうしてそういう派閥構成になるのか?というところまで知りたいという人も出てくるかもしれないわけで、それを聞かれることも事前に考えておかないといけないよね、という話もあります。

ところで「母音調和」というのは、トルコ語そのものに触れてはいなくても言語学の知識がある人にはピンとくる話でもあるかもしれません。

そういう話もあるんだそうで…でも、言語学者はやめといたほうがいいという説もあるとかないとか…

いずれにせよ、ある意味でトルコ語の象徴的な現象ではあるので、なんとか早めに受講者の方々に親しんでもらえるようにはしたいなと思うところです。ある意味、毎回が勝負ですよね。

外国語の最初のステップというのは重圧がかかります。ほんとに。

余談

ちなみに、名詞の複数形がler, larの2種類あるという話についてなのですが、カザフ語のエキスパートから煽られましてね…

カザフ語では6種類のパターンがあるのだそうです(cf. 中嶋2013, Muhamedowa 2016)。

すなわち、/a/か/e/かのバリエーションだけでなくて、最初の子音の部分もつねに/l/とは限らず、その複数形接辞の前の子音が何かによって、/l/か/d/か/t/かに変化するというんですね。

さらに、母音は母音でまた変化すると。なるほどなるほど。3(子音)×2(母音)で6パターンというわけか。
これは母音調和案件というよりは、「子音調和」も関係する現象といえそうで、やや戦線が拡大しているということはありそうですが。

理屈としては、それほど難しくないような気がします(いや、負け惜しみじゃなくて)。が、やはり実践としてものにできている(身についている)かどうかというのが勝負どころなのでしょうねえ…

ということで、カザフ語のよい教科書、はよできあがるといいですね。
学習者にカザフ語とか楽勝じゃん!と思わせるようなものだといい…(煽り返す)

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