演出 - 2024年1月3日
初対面の人と話していたら、話の流れで相手の悩みを聞くことになってしまった。正直に言ってそんなに興味がある話でもなかったが、相手の気を悪くしたくもなかったので、ひたすら相手が求めていそうな返事をし続けた。そうしたら、「あなたは優しい」と言って泣かれてしまった。誤解だ。相手には感謝されてしまったが、感謝されればされるほど苦い気持ちになった。
心がこもっているだのこもっていないだのという表現があるが、こういうことがあると「心」というのはあくまでそういう演出なんだろうなと思う。前者はそういう演出の手間を惜しんでいないということで、後者は演出の手間をさぼっている(もしくは演出が効いていない)ということなんだろう。いや、演出の手間をかけているということは、結局はいわゆる「心をこめた」言動になっていると解釈していいのか?でも先述の私の言動はただ目の前の人間の機嫌を損ねるというトラブルを回避するための行動で、別に心をこめていたわけでは……。まあ受け手がどう判断するかが重要なことなんだろう。