建設的な議論

　建設的な議論を続けることは難しい。例え建設的に議論が進んでいたとしても、ある人の一つの発言で、建設的な議論は感情的などこにも行きつかない議論に変わってしまう。
　何が建設的な議論の流れを変えてしまうのか。私は自分のための意見が発せられた時だと考えている。議論していたテーマについて理解を深めるためではなく、その場の自分の立場をつくる／守るために発せられた意見、誰かの意見を過去の自分の経験に投影し感情的になって発せられた意見、そんな意見に重ねて感情的に意見が発せられる時、建設的な議論は終わる。
　議論するのは、テーマについて参加者で理解を深めるためである。しかし、そうは考えず、議論の場を自分のポジションを確認する場だと考えている人も多い。いわゆる無駄な会議と言われている会議がそれである。建設的な議論をしなくてはいけない機会は増えている。解決をしなくていけない問題を多く抱えている時には、ポジションを確認する時間をとる暇はない。