![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/104217019/rectangle_large_type_2_61a4eaba9a0cc66ac5422c155a7a1988.png?width=1200)
論文マラソン18 高階秀爾「19世紀後半のフランスの美術教育ー国立美術学校と私立画塾ー」
おはようございます☀ゆっくり寝て、今日は午後から出勤なので、また短めの図録エッセイです。ですが、短いけど、内容は重要なエッセイでした。今日は、高階秀爾さんの「19世紀後半のフランスの美術教育ー国立美術学校と私立画塾ー」(『没後50年 鹿子木孟郎展』三重県立美術館ほか、1990年)です。
この間から読んでいるアカデミー・ジュリアン関係の図録エッセイですが、フランスの美術教育の様子が簡潔かつ的確にまとめられています。
19世紀後半のフランスで画家になろうと思った場合、
・フランス人男性の場合:国立美術学校(エコール・デ・ボザール)→ローマ賞を得て国費によるローマ留学か、「サロン」に入選
・フランス人女性や外国人の場合:国立美術学校に入れないので、優れた画家から個人的に指導を受けるか、アカデミー・ジュリアンのような民間の画塾で学ぶ。
というルートをたどったらしいです。
アカデミー・ジュリアンは、「町のアカデミー」として国立美術学校の予備校あるいは補完の施設という性格だったそうです。カリキュラムも概ね、国立美術学校と同じだったらしい。
アカデミー・ジュリアンの生徒として有名なのは、ナビ派の画家たちだけど、日本人留学生や各国の留学生などが学んでおり、そういう外国人留学生を広く向かい入れた点でも美術史上大きな役割を果たした、とのこと。
8分