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アプデ完了

アプデとは「アップデート」の省略だ。

アップデートとは、新しいデータを取り込み、古いものと入れ替えることを言う。
パソコンやスマートフォンのアップデートならば、ボタンをタッチすればそれで自動的に完了するのを待てばいい。
何を、どうアップデートしたのか、はわかってなくても、便利になっていたり、セキュリティが強くなっていたり、より良い状態になっている。
それを実感することがなくても、だ。

それを実感するのは、アプリをダウンロードする時に「このアプリは、○○(数字)には対応していません」と、出た時に「ああ、アップデートしてなかったな」と気づく。「アップデートしていないと、新しく便利な物を使えない」仕組みだ。

勘のいい人は、ここで気づくかも知れない。
「人間もアップデートしていないと、便利なものを使えないんじゃないか」と。

人間のアップデートは、スマホと違い、自動的には行われない。
アップデートの時期が、本人に任されてるのは、スマホと同じだ。(自動アップデートに設定していれば、夜中眠ってるうちにスマホのアップデートは完了しているが、人間はそうではない)
人の場合は、「アップデートしたくない」「その必要がない」と思っている場合は、ずっとアップデートされない。

じゃあ、「人に、アップデートは必要なのか」
スマホならば、新しいアプリを使えないと言う不具合が出て、アプデの重要性を知るが、人の場合は、周囲と話が合わない、仕事で分からないことが増える、などの不具合が出るかも知れない。

ただ、(今のところ)スマホと違って、人には「意志」があり、時にこれがアップデートの邪魔をする。
つまり「自分はこのままで良い」と思ったら、永遠にアップデートしない可能性があるが、それで本人が困らないし、幸せならそれで良い。
しかし、もし今「困ることが増えた」「幸せではない」と思うようであれば、「脳のアップデート」が必要なのかも知れない。

アップデートが必要かどうかを知らせてくれるサインは、さまざまな形でやってくるが、「自分のことがすごく嫌い」と言う、自己嫌悪でやってくることもある。
私もその一人だった。
自分の考え方
態度
話し方

全てが嫌になった。
今思えば、あれが「アップデートのタイミング」だったのだと思う。
最初は、どうしたらいいのかわからなかったが、結局行ったのは、
無理を捨て、執着を捨て、あきらめを捨てたら、自己嫌悪は消えていた。

最近、平成生まれの我が子に言われた。
「ようやくお母さんと分かり合えた気がする。肩に力を入れてしゃべらなくて良くなった」と。
私が、「将来どうなるかなんて、わからないんだから」と言った一言が、
その言葉を引き出したらしい。
以前の私からは、決して出てこない言葉だったからだろう。

「Hello」
「こんにちは」
「アップデートは完了しました」

そう言われたような気がした。

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