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兼六園VS偕楽園 出来上がった観光地、そして金箔の金沢


マイルドヤンのキーの話を聞いた翌日。
金沢が誇る、いや加賀百万石が誇る、日本三大名園の一つである「兼六園」にいく。
徒歩だと少し時間がかかるため、ちょうど通りかかったバスにのる。
今日は「一日中乗車券」を持っているので、バスに乗り放題だ。


到着後、すでに金沢城が見えている。
お城の近くに園庭はあるはずなので、その方向に進む。
ゆるい坂道になっているが、通りのお店は10時開店らしいので、まだ空いていない。(旅先では、案外早起きの私だった笑)

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兼六園到着。
右と左に分かれているが、なんとなく右側に進み、入園料を払う。
(300円くらいだった思う。テキトーですみません)

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広い。
松の木を始め、木も多い。
敷地は広いのだが、池や木が多く、なんとなく見晴らしはよくない。
頭の片隅には、2020年の年末に行った、水戸の偕楽園がある。
日本三大名園のうち、岡山の後楽園だけはまだ行っていないのだけど、水戸の偕楽園には感動したので、兼六園にも期待をしていた。

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ただ、どこまで行っても、私には水戸の偕楽園ほどの感動はなかった。
(金沢の皆様ごめんなさい。ただ、金沢の人は兼六園に行ったことがない人がほとんどらしい)

どこまで歩いても、何を見ても、園庭の作りも、感動がなく終わってしまった。。。

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水戸の偕楽園と何が違うのか?を私なりに考えてみた。

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偕楽園は入った瞬間に、広大な芝生が広がり、その先には水戸市内を見渡せるほどの高台にある。兼六園にも、少しだけそのような場所がかなり奥にあるのだが(入り口右側から入った場合)安全策なのか、柵などがありあまり見渡すことができなかった。

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水戸の偕楽園の中にある。


整備の仕方も、水戸の方が綺麗に整備されている感じがした。

(水戸と金沢の人口は3倍の開きがある)
さらに偕楽園の中に「楽寿楼」と言われる、水戸のお殿様がここに登って、水戸市内を一望しながら、今後の藩政について思いを巡らせた、と言われる場所がある。
ここも200円くらい払うのだが、2020年12月は、コロナで人がほとんどおらず、貸切状態で、お殿様気分を味わってしまった。
江戸時代に思いを馳せ、「私がお殿様だったらごっこ」を空想してしまったのだ。
これに勝るものはない。


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兼六園には、お茶屋として残っている箇所はあったが、普通のお茶屋の感じがして結局入っていない。
(富山では入ったのだが、暑さのため入ったのかもしれない。自分のその時の気分で動いているので、明確な理由説明ができないことをお詫びします)

私は多分、川、見晴らしの良い場所が好きなようで、(○○ほど高いところに登りたがる)その条件を満たしていなかったので、お茶屋には入っていないのだろう。


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ただ、お手洗いは「お茶屋」かと思うほど、どこも豪華な作りだ。


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これがお手洗い。至る箇所にこれと同じようなお手洗いがある。


兼六園の帰り道、「金箔」がやたらと目に入る。
「金箔ソフトクリーム」が食べたくなって、お店に入り。抹茶金箔ソフトをいただく。
金箔が半分しかついていないが、まあ良い。

ここのおばさまは、1人でお店を切り盛りしているようで、とてもしっかり者、良い意味でご商売好きな方だと感じた。やっぱり金沢女性は、しっかり者なんだろうな。


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そしてその後は自分の予定通り、「ひがし茶屋街」へ。
こちらは徒歩で十分行ける距離だ。
お城にも結局行っていない。
パッとみた感じのお城は、明らかに立て直しをしたもので、且つお城っぽさが失われている感じがした。


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甲府城址に行った時の方が、昔のものが残されている感じがしたし、大阪城しかり、なんなら小田原城も、「お城っぽい感じ」が残っていた。
ちょっと残念。


一方ひがし茶屋街は、完全に観光地化されている。
多くの観光客がいて(それでもまだコロナ前ほどではないのだろう)お店もさまざまあり、ウキウキする。

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金箔を売りにしているお店が多く、九谷焼、和菓子などのお店が続く。
私が地元のデパートで気に入って買った、九谷焼と同じ柄のお皿が置いてあるお店があった。
ちょっと感動して、同じ柄で揃えるのもいいな、と思って、中年の女性店員の人がすぐ横にいたので、作業しているのはなんとなくわかっていたが、「九谷焼って柄がある程度決まっているものなのですか」と聞いてみた。

無言。

その人の方を見て話しかけたのだが、「聞こえなかったのかな」とぼそっと私が呟くと、「そうじゃないですか。よくわからないけど」
と、作業しながら、下を向いたまま答えられた。

びっくり。

私ってそんなに悪いことをしたのでしょうか?

もちろんそんな店で買うつもりはないので、さっさとその店を後にした。
金沢女性の印象がぐーんと下がった。

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昨日のマイルドヤンキーを見ていて、金沢男性は見栄っ張りで、少々封建的な部分があると勝手に分析していたが、金沢女性は「気が強い」と思い始める。

その後、別の店で同じお皿を発見したが、前のお店でのあしらわれ方で怖くなっていたので、遠慮がちに若い女性店員の人に聞いてみた。
「九谷焼ってある程度柄が決まっているのでしょうか」と。

すると、その若い女性店員の方は、ニコニコしながら「はい、そうなんですよ。美術館に行っていただくとこれらと同じ柄が展示してあるんですけど、ここにある柄が古九谷の柄なんです」と、すごく丁寧に教えてくれた。

「実は、私これと同じ柄のお皿を持っていて。。。」と「私はこれが言いたかったんだ」と言う話をしても、「そうなんですね」と興味ない話なのに、興味あるようにちゃんと言ってくれた。


早速購入。合わせて箸置きも買った。(接客が良いと、買っちゃいます)
これで、同じ柄の別のサイズのお皿が揃った、と満足して店を出た。


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その後、空港で同じ柄のお箸も見つけ、購入。


そろそろお腹も空いたのでお店を探すと、お茶ができる場所はあるが、食事ができる場所は案外少なく、蕎麦屋か、定食屋かの2択に迷う。

朝ご飯を抜いているので、しっかり食べようと思い、定食屋を選択。

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釜でご飯を炊いているのが売りのお店らしく、デザート付きで1700円。
カウンター席でいただく。
ここでも金沢中年女性が接客をしてくれたが、テキパキ、ハキハキ、ととても働き者のように見える。
やっぱりしっかりしている人が多いんだな、きっと芯がしっかりしている人が多いんだろうな、と仮説を立てる。


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もちろん個人差はあるのだろうが、外から笛のような音が聞こえてきて、「なんだろう」と思って、外の様子を私が伺っていると、「お豆腐屋さんです」と、その様子を見て教えてくれた。

優しい。

「あ、そうなんですね。みなさん買いに行くんですか」
「まあ、地元の人は買いに行きますね」
「私も子供の頃、お豆腐を売りに来ていた人がいたのは知っているので、今の若い人は知らないでしょうけど、ボールを持って母に買ってきなさい、と言われていました」
というと、おそらく私より少しだけ若い女性の方は、「わかりますー」と同意してくださった。

一人旅って、誰かのふとした優しさが、心に沁みるもの。それをつくづくと実感する。

まさか今でも豆腐屋さんが売りに来ているところがあるとは、思わぬタイムスリップをした気分だった。

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デザートの豆乳プリンと、加賀棒茶。美味しかった。



美味しく完食後、「主計茶屋街」に行って見ることにした。
「主計」とは「かずえ」と読む。


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これは、この土地にいた名士の方の名前が「主計 (かずえ)」だったことから、主計茶屋街と言う名前になったそうだ。

ところで、この「主計」。普通は「しゅけい」と読んでしまうだろうが、私はこれが「かずえ」と読めた。
その理由は、客室乗務員時代の後輩で、「主計さん」がいたのだ。
その時に初めて「かずえ」と読むことを知り、驚いたのだが、読み方は覚えていた。
きっと彼女のご先祖は金沢にゆかりがあったのかもしれない。
とても美しい後輩だった。

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などと思い出しながら、茶屋街に入ると、ここは食事ができる料亭っぽいお店がほとんどで、お土産物を売っているお店は一つもない。
そしてそのお店の店構えからして、気軽に入れる感じでもない。

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どこにも書いていないが、「一見さんお断り」っぽい雰囲気がする。
さっきご飯を食べたばかりなので、入ってみることはしなかったが、ここは江戸、明治時代から時間が止まっているような感覚になる。

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一歩路地に入ると、民家もあり、「貸家」と書いているところもある。
こんなところに移住したら、どんな生活になるんだろう、とすぐに移住生活を想像してしまうのは、いつものことだ。(笑)
すぐに「いや、北陸の寒さに、この私が耐えられるわけない」と、自分の寒がりぶりを思いだし、速攻諦めた。

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だんだんと天気が怪しくなったので、早めにホテルに戻ることにする。
ここからバスで帰る。
バスは平日なのに、観光客と地元客でまあまあ乗っている。
さすが観光地金沢だ。

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ただ、京都とは比較にならない。それもそのはず、石川県の人口は115万人ほど。
隣の富山は100万人ほど。
福井県は78万人。
北陸三県合わせても、300万人に達しない。

一方関西の三都は、大阪 883万人 京都 148万人  兵庫 547万人
合わせると、1550万人ほど。
規模が違いすぎる。

日本各地に旅に行くと、その人口や税収が気になる。
人口と税収は密接な関係があるし、税収によってその街の整備のされ方が決まると思うからだ。

人口が少ない街は、観光で多くの人に来てもらう必要がある。
ほっといても来てくれる京都とは違って、金沢をはじめ、実は山口も西の小京都と言われるほどの、古い建物や歴史的な場所があるのだが、その観光アピールと整備ができていないのが、とてももったいないと感じる。

市役所の人が民間を巻き込んで、自分たちの街の魅力をわかりやすく、発信していくことで、人口が少なくても多くの人が訪れてくれる、と言う効果は確実に出てくるのにな、と思う。

つまり、観光業も「自らの魅力を客観的に知る」ことから始まる。

これは外から自分達の街を見ないと、決してわからない。外からのアドバイザーをうまく取り入れて、いろんなことをやってみる、という柔軟性が自治体には必要なのかもしれない。

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いろんな場所に行っている私は、いろんなアドバイスもできるのにな、と思うこともあるので、もしアドバイスがほしい、と言う方はお声かけください。
インバウンドが戻ってくるまでの間に、今こそ準備しておくべきではないか、と思うし、市民一丸となって、過剰なホスピタリテイは必要なところだけでいいけど、最低限の「おもてなしの気持ち」をみなさん持ってほしいな、と思うばかりだ。

夜は、オンラインで授業。ホテルのwi-fiもセキュリテイが万全で、安定していたので、なんの問題もなく仕事も終了した。まさに「旅しながら仕事をする」と言うのが、実践できて嬉しい。

多分、遊びと仕事のバランスがうまく取れているのが、精神的に良いのだろうと思う。

小松空港から帰路に着いたが、空港のグランドスタッフの方々はみなさん優しく、親切。さすが、よくトレーニングされていると思う。終わりよければ、全てよし。

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小松空港には、客室乗務員現役時代フライトをしたことはないが、(当時は小松空港はANAの独占空港だったため)上空から小松空港を眺めていた。そして、小松空港は自衛隊と共用の空港だと言うことを、トレーニング中に学んでいたが、実際に自衛隊のジェット機が二機飛び立っていくのをみた。

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自衛隊の格納庫。


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機内は乗客が少なく、なんと3杯のドリンクをいただいた。。。



夏の終わりの北陸旅。本当に行ってよかったし、いろんな気づきを得て、勉強になった。
これからも楽しみながら旅をし、その時々で感じたことをアウトプットしていこうと思っている。


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金箔箸置き。金運が上がりそうで購入(笑)


最後までお付き合いをいただき、ありがとうございました。
皆様の旅のお役に立てたら幸いです。

Bon Voyage!

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