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数少ない友人


私には友達が少ない。
自慢ではない。


おそらく私が変わり者なのと、嫌いな人とはプライベートでは付き合わないので、友人が少ないのだと思っている。そしてそれでいい、と思っている。


そんな中、大学時代からの友人がいる。
先ほどもまあまあ長いLINEのやりとりをしたばかりだ。


彼女とは、大学入学時のオリエンテーションで席がとなりだったことから、知り合う。

同じ苗字の人が、私を含め3人いて、そのうちの1人が彼女だった。

会った瞬間「綺麗な人だなー」「大人っぽいなー」と思った。
すぐに話をはじめたところ、なんと誕生日が1日違い!!!

苗字が同じで、誕生日が1日違いで同じ大学の同じ学部学科って、運命だよなーと、今考えても思う。

その後は、決していつもいつも一緒にいたわけではない。
彼女と私では興味があることも、付き合う人も違っていたので、会えば話すけど、と言う感じだった。

その後彼女が結婚する際に、結婚式にも出たし、出産後会いに行ったし、節目節目で会ってはきた。

彼女の自宅に娘を連れて泊まりに行ったこともある。
お互いの家族も知っている。

そして、今でもお互いの誕生日に「おめでとうメッセージ」を送る仲だ。

久しぶりのLINEでは、お互いの近況を伝え合う。
そうしているうちに、彼女の顔が浮かび、いつも変わらずこんな変わり者の私を受け入れてくれる優しさに触れると、ついいろんなことを伝えてしまう。

彼女になら、なんでも話せるし、なんでも聞いてくれる、と言う、確信がある。
普段離れていて、会えていなくても、相手はどう思っているのかはわからないが、いつでもあの学生時代に戻れる感覚がある。
不思議な縁としか言いようがない。

なぜ何十年も長く友達でいられるのかを考えてみた。

・普段あまり一緒にいないから(距離感は大事)
・お互いへの尊敬の念を持ち続けている(彼女の妻、母としての姿勢には感心する)
・性格が違うから
・妬みなどの感情がお互いにないから


多分、こんなところだと思う。

お互いが違いすぎると、友達になりにくいのだろうが、私たちは苗字と誕生日と言う、不思議な縁がきっかけで知り合い、お互い違うからこそ嫉妬心はなく、相手の良さも、欠点もお互いに認めている、と言う、こうして書くと、なんと理想的な友人なんだ、と思う。

学生時代、と言う、お互いに利害関係がない時代に知り合ったからこそ、お互いの性格や人間性と好き嫌いだけで、友人を選ぶことができたことも、長続きしている理由なのだろう。

お互いに過ごしてきた時間の長さは同じでも、内容は全く違う。
それでも、その年月の間に同じように感じたことも、同じように成長したこともあったのだろう。
それが、一年に何度かだけ確認できていることは、本当にありがたい。

近々彼女に会いに行きたいと思っている。
きっと会えば、彼女が全て段取りをしてくれて、うちに泊まれと言ってくれ、優しいご主人も歓迎してくれることだろう。

友人はたくさんはいらない。

本当にお互いに信頼し合えている友人が、ほんの少しいればいい。
少なくとも私は、そう思っている。


彼女との次回の再会が、楽しみだ。


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Hiromi  U.
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