苦手なこと
「あなたの苦手なこと、ものはなんですか」
授業で質問したものの一つだ。
エアラインスクール代表として、授業も担当している
私は、生徒さんたちの練習として質問を考える。
生徒さんがスムーズに答えられない場合、
「私だったら・・・」ということで、例を出すつもりで
自分のことを話す。
私にとって苦手なこと、それは
「地図」
だ。
もっと言うと、
「方向音痴」
だ。
ショッピング施設で、お手洗いに入るって出てくると、
10回中10回、元の方向とは反対方向に必ず行く。
初めての訪問先に行くときには
「迷い時間30分」をプラスして、自宅を出る。
車の場合も同じだ。
今はアプリを頼っていくことができるが、
このアプリが出た当初は、そのアプリを使っても、
10分で到着予定のはずが、1時間かかったこともある。
方向音痴らしく見えない外見
ただ、私が「方向音痴」だと言うと、
聞いた全員が「えー」と驚く。
・ 見た目がしっかりしている
・ 先生という職業柄
・ 普段ハキハキ話す
など、苦手なものがあるとは思えないらしい。
思えば、この見た目で得をしたことはほとんどない。
「しっかり見られる」=相手の期待値が高い。
些細なミスをする=期待値が一気に下がる。
同じミスをしても、頼りなく見える人がミスをするより、
「できないやつ」と思われる確率が高いからだ。
学生時代に「主婦の方ですか」と言われた時のショックは忘れない。
方向音痴は遺伝するのか?
ふと考えた。
娘は、地図がバッチリ読め、一度行った場所は
道を覚えられる。
母も、妹も、父も方向音痴だと聞いたことはない。
私はどこから来た??
昔は、方向音痴であることを公言しなかったが、
最近は言うようにしている。
それは、自分の見た目の期待値を下げるためだ。
しっかり見られていいことなんて何もない。
幼く見られて、なめられるのが嫌だ、という
娘とは正反対だ。
隣の芝生は青い。
でも、私がなめられても、絶対にやり込める自信はある。
ということは、やっぱり見た目通りなのかもしれない。
上野 博美
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