論理パズル(2004・慶應義塾大学・総合政策学部、環境情報学部・数学)
2000年代はじめごろ、慶應だけでなく東大などでも論理パズル的な出題が
流行していた時期がありました。
教育指導要領が変わって、「整数」の分野でどのくらい本格的な出題を
してよいのか戸惑っていた結果、なのかもしれません。
【解答】
[総合政策学部 (1) ]
Aの発言「Aが天使ならばBが天使である」の否定は「Aが天使でありBが悪魔である」。
もしAが悪魔であれば,発言が嘘であるため「Aが天使,Bが悪魔」となるがこれは「Aが悪魔である」という前提と矛盾。
よってAは天使であり,その発言は真なのでBも天使である。
→選択肢「1」…(答)
[総合政策学部 (2) ]
アテナのみが真実を述べていると仮定すると,3人の発言が順に真・偽・偽なので
「もっとも美しいのはアフロディテではない」
「もっとも美しいのはヘラである」
「もっとも美しいのはヘラではない」となり矛盾が生じる。
アフロディテのみが真実を述べていると仮定すると,3人の発言が順に偽・真・偽なので
「もっとも美しいのはアフロディテである」
「もっとも美しいのはヘラではない」
「もっとも美しいのはヘラではない」となり矛盾は生じない。
ヘラのみが真実を述べていると仮定すると,3人の発言が順に偽・偽・真なので
「もっとも美しいのはアフロディテである」
「もっとも美しいのはヘラである」
「もっとも美しいのはヘラである」となり矛盾は生じない。
よって,もっとも美しい女神はアフロディテである。選択肢「2」…(答)
[環境情報学部 (1) ]
Aに座っている人がNと仮定すると,その発言が真なので「Bに座っている人がN」ということになり矛盾が生じる。
Bに座っている人がNと仮定すると,その発言が真なので「Cに座っている人がN」ということになり矛盾が生じる。
よってCに座っている人がNであるとわかり,その発言が真なのでAに座っている人はM,残ったBに座っている人はTとわかる。選択肢「4」…(答)
[環境情報学部 (2) ]
1番のみが真実を述べている(2番,3番が嘘つき)と仮定すると,1番の発言は真なので2番は嘘つきとなり矛盾は生じない。
2番のみが真実を述べている(1番,3番が嘘つき)と仮定すると,1番の発言は偽なので2番は真実を述べていることとなり矛盾は生じない。
3番のみが真実を述べている(1番,2番が嘘つき)と仮定すると,1番の発言は偽なので2番は真実を述べていることとなり矛盾が生じる。
よって,確実に嘘つきであるといえるのは「3」番のみである。…(答)
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