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顔面神経麻痺(ラムゼイ・ハント症候群) 治療記録04

12月下旬(術後5ヶ月目)

忘年会シーズンなので久しぶりに色々な人達に会う。
人づてに病気のことを知っている人は心配して話しかけてくれたりした。
みんな違和感ないよーと言ってくれる。
なにも事情を知らない人にも気づかれない。
自分の感覚には多少の違和感はあるかもしれないけど、周りから見たら、そこまで変じゃない状態になっている様子。

1月(術後半年)

たくさんの人に「違和感ない」とか「治ったんですね」と言われる。
ただ自分的にはまだまだ上手く動かせてない感覚がある。たまにテレビ会議とかで話したりしている自分の顔をみるとやっぱりおかしい。
麻痺したほうの顔が上手く笑えていない。
たぶん自意識過剰なだけかもしれないけど、自分としてはかなり気になる。
できるだけ自分の顔は見ないようにして過ごした。

ちょうどこれくらいの時期から顔の痙攣が多発する。
眼精疲労の時にまぶたがピクピク動くみたいなのがずっと続く。しかも範囲がまぶただけでなく目の横の表情筋も一緒に動く。
鏡で見たら普通に顔の半分がピクピク動いている。けっこう変。
夕方くらいから痙攣が増えるので、眼精疲労の影響が表情筋まできてるのかもしれないなと思った。
痙攣が気になって話しにくかったり、筋肉痛みたいな痛みが顔にあったりしてテンションまぁまぁ下がった。

2月(術後7ヶ月目)

2カ月に一度の定期健診。
検査してもらった結果、まだ口元の筋肉が戻りきっていないのと、病的共同運動はまだあるので引き続きリハビリを頑張ってと言われた。
僕の病的共同運動は目が閉じると口元が上がる。
病的共同運動は先生に指摘されるけど、自覚症状はあまりないので、そんなに気にならない。
痙攣については相談したが、よくわからないとのこと。
寒くて筋肉が硬直しやすいことも関係するかもということだった。

次の検診は4月。
おそらく最後の精密検査を6月にやって定期的な通院は終わりだと思う。一応そこで治療は終了ってことになるはず。
発症したのが去年の6月だったのでちょうど一年で一応、治療が終わる。
ただし、麻痺の症状が軽くなかったので後遺症は残る。今言われている後遺症としては

・顔の筋肉と神経は良くて8割程度の回復
・右目の涙が出る症状は、おそらく治らない。食事の時に涙が止まらない。

とりあえず6月の精密検査が終わったあとに総括をここに追記する。
それで治療記録は終わりにする。
6月に書くと確実に1月から3月くらいまでのこと忘れちゃうので、今のうちに書いておいた。

3月

目と鼻のあいだくらいに湿疹ができた。ちょうどメガネが当たる部分なので汗とかでかぶれてしまったのかなと思っていた。ただ数日たっても良くならず、むしろ悪化してきているので、とりあえず皮膚科へ。

原因は帯状疱疹だった…
顔面麻痺になる帯状疱疹がまたできたらしい。今度は目の近くなので目に影響があるかもしれないとのこと。もし目が赤くなったりしたらすぐに眼科にいってくださいと言われた。

帯状疱疹は発症してすぐに治療することが大事ですが、このときすでに4日ほど経過。今回は、良く効くらしい新薬「アメナリーフ」を処方された。5日分で約5000円。1日1000円は高い…
アメナリーフは自分に合わないようで副作用として下痢になった。飲んで数時間後に必ず腹痛が起きる。次回は処方しないでもらおうかと思う。

薬が効いたみたいで数日で良くなった。もしかしたら帯状疱疹になりやすくなっているんじゃないか?と妻に言われたので次回の検診で確認することにする。

4月検診

顔の動きを診てもらう。うーって言ったり、ウインクとかして顔を動かしてみる。状態はいいらしい。麻痺の状態が重度だったから後遺症として顔がこわばる人が多いらしいけど、自分は後遺症がほとんどなかった。後遺症のある人はボトックスなどの注射をするらしい。
自分は今のところ必要ないので手術してよかったようす。あとはお風呂で温めながらマッサージし続けたのも良かったような気がする。

3月に帯状疱疹になったので、帯状疱疹になりやすくなっているか質問。なりやすくなっている可能性はあるとのこと。ただし予防接種までは必要ないとの診断。怪しいなと思ったらすぐに病院にみてもらうほうが良さそう。もう少し年齢を重ねたときに大事にならないようにしたい。

神経の回復は1年くらい続くようなのでもう数カ月はマッサージ続けておこうと思う。次の検診は6月。いつもの検診よりも詳しくやる予定。おそらく次の検診で終わりなはず。

6月(最後の検診)

最後の検診だったので、詳しい検査をするのかと思ったら、そんなことはなく、いままで通りに顔を多少動かして様子を見るだけだった。

あっさりと検査終了で今後は定期的に検診にこなくてもOKとのこと。

涙が良く出てしまう後遺症についてはボトックス注射である程度は改善するかもしれないので、もしすごく気になるようであれば試してみてくださいと言われた。気にはなるけど、注射までする気力もないので、しばらくは現状維持にしようと思う。

事情を知らない人からしたら違和感を感じないくらいに回復しているようです。ただ、自分はだいぶ違和感があるし、写真を自分で見ると表情がこわばっているのは気になる。気になって上手く笑えない。
人生80年とするとあと40年近くはこの違和感と付き合っていくと思うと少し憂鬱ですが、重度の麻痺だったみたいだけど、回復がだいぶ良かったということなので、これで納得しておきます。

総括

治療はできるだけ早くする
顔面麻痺になったらすぐに病院にいくことをおススメします。ストレス性のベル麻痺であれば自然になおりますが、僕が罹ったハント症は治療をしないと治りません。しかも治療が遅くなればなるほど回復が遅くなるので、早期に診断&治療が大事です。帯状疱疹ができてたら早めに診察してもらうと良いです。1日でも遅くなると治療が大変になります。

手術を受けるなら早くしないと意味がない
ハント症の治療のひとつに顔面神経減荷術(がんめんしんけいげんかじゅつ)があります。治療のための手術ではなく、これ以上悪くならないようにするための手術なので早く受ければ受けるほどよいです。1ヵ月以上たった後だと意味がないみたい。
自分は約1ヵ月後くらいのギリギリのタイミングで手術を受けました。受けたのが良かったのか、悪かったのかは正直わかりません。(先生は受けて良かったねとは言ってましたが…)

後遺症は何かしら残る
レアな後遺症っぽいですが、手術の後遺症で右目から涙が良く出ます。口を動かすほどでるので話をしたり食事していると涙がこぼれてきます。ティッシュとかで拭かないといけないくらいでます。知らない人と食事にいくのがちょっと嫌だなと思ってます。

良くある後遺症は病的共同運動です。目と口が連動して動いてしまうもの。「話をしていると瞬きが多くなる」「目を閉じると口角が上がる」とか意図せず口と目が一緒に動く後遺症です。僕の場合は目を閉じると口角が少し上がるくらいなのでそんなに気にならない。かなりひきつる人もいるみたいなので、重度の人は追加でボトックス治療とか整形とかするようです。

マッサージは大事
病的共同運動が少ないのはマッサージを丁寧にしていたおかげだと思ってます。重度の麻痺だったけど、だいぶ良くなったのは、お風呂で温めながらマッサージしていたおかげな気がします。

補足

ここのサイトはリハビリの内容がよくまとまっててわかりやすいです。

以上で、このシリーズの投稿は終わりにします。
同じ病気で悩んでる人の参考にすこしでも役に立てば幸いです。

治療記録の最初はこちら↓

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