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さおだけ屋はなぜ潰れないのか?(山田真哉)【書評#157】

身近な疑問から会計学の勉強ができる本。著者によれば、この本が刊行された2005年にはさおだけ屋は存在していたらしい。ただ、2023年現在、さおだけ屋はほぼ絶滅していて、私は今までの人生で見たことがない。

この本は光文社新書のコーナーに絶対にある本のトップ3である。

(ちなみに、トップ3の他の本は三浦展『下流社会』と竹内薫『99.9%は仮説』)

https://note.com/uekoo1998/n/n568f962ea522

どの本屋に行ってもほぼ必ずあったので以前から存在は知っていた。しかし、手にとることはなかった。なぜなら、題名から会計学の本であることがわからなかったからだ。たしかに、副題に会計学という言葉はあるが、背表紙に副題は書かれていない。背表紙に書かれていないとそもそも手に取らないので会計学の本であることは長い間、知らなかった。

そんな私が、この本を読んだきっかけは、この本の著者山田真哉氏のYouTubeをやっているのを知ったからだ。

https://www.youtube.com/@otakuCPA

このYouTubeで著者の山田さんは確定申告のやり方、インボイス制度の説明、その他の税金の話などお金の知識を勉強できる有用なコンテンツをたくさん発信してくれている。お金の勉強をした方にぜひお勧めするチャンネルだ。このチャンネルから山田さんについて調べるうちに、あの頻繁に見る本の著者であることがわかった。

この本では、日常の疑問を会計学と結びけている。なぜ、ものを完売させるとダメなのか。なぜ、大量に在庫があるのに経営がうまくいっているのか、なぜあの人はワリカンの支払い役になるのか、などなど。

私が驚いたのは、一見、会計学と結びつかないように見える疑問も会計学を使って結論にいきついているところだ。世の中にはお金があふれている。そして、会計学はお金の学問だ。つまり、会計学を勉強することで周りの世界の理解が深まることがこの本でわかった。

より、会計学の勉強を深めたくなった。

なお、会計学の入り口としてビジネス会計検定から入ると勉強しやすい。そこまで有名な資格ではないので、就職、転職には意味がないが、公式テキストはわかりやすく勉強になった。


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