【パテカトルの万能薬 脳はなにげに不公平(池谷裕二)】うえこーの書評#55
著者がその時々で注目した論文を紹介したコラムをまとめた本.
現在の脳科学の分野ではどのような研究がされ,どのような結論が出たのかがそれぞれわかりやすくまとめられている.
顔は性格を反映する
自分の評価はなぜ高くなる
「ベター・ザン・アベレージ効果」と呼ばれる自分を平均以上だと感違いする傾向
好調な人の運は伝染する
スポーツやゲームでの「流れ」というのはたしかにあるらしい.
人の心を動かす”言葉”とは?
人の行動は「行動」に対して忠告するより「人格」そのものに忠告する方がうまくいくらしい.
手を握るだけで記憶力は上がる
覚える前には「右手」で,思い出す前には「左手」でボールを握りしめると記憶力があがるらしい.
リフレッシュして記憶力アップ
リフレッシュには短期記憶を長期記憶へと引き伸ばす効果が期待できる.
外国語がペラペラになるかは遺伝次第!?
第二言語が習得しやすいかどうかは遺伝による可能性があるという研究結果があるそうだ.
未来の自分は想像よりも進化する
人は未来の自分は今とあまり変わらないと思う傾向があるらしい.
睡眠とは何なのか
睡眠は「敵の危険に無防備に曝される不利な時間ではなく,敵に見つからないように静止し,かつ餌を獲ることが難しい時期をやり過ごすために最適化された合理的な行為」.
「脳の活性化」は本当にいいの?
脳のある機能を活性化すると他の機能に悪影響があるかもしれないという研究の紹介.
脳細胞は年を取っても減らない
脳細胞は3歳以降,神経細胞数はほぼ一定で,海馬の神経細胞は増えていくらしい.
ヒトの善悪を科学で分析すると‥‥‥
人は直感的に行動すると他人のための行動をするが,よく熟慮すると自分中心の行動をする傾向があるらしい.
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