量子力学の解釈問題の入門書。
前からこの本の存在は知っていて、興味があった。しかし、物理学者からの評判はあまりよくなく、これまで読むのを躊躇していた。しかし、実際に自分で中身を読んで判断してみようと思い読んでみた。
この本では、一見、不可解な量子力学をどのように解釈すればうまくいくかをを説明しようとしている。しかし、正直、変えなければならないのは人間の直感の方で、量子力学の性質はそのまま受け入れるほうがいいのではと読んでいて感じた。私たちが直感としてもっている局所実在性を持った世界は幻想で、この世界は非局所実在性があるものとして受け入れた方がいい。
量子力学の解釈問題は以下の4つ課題に分けられる。
この課題は標準的な解釈では以下のように考えられている。
この本では、標準的なコペンハーゲン解釈以外にもGRW理論、デコヒーレンス理論、軌跡解釈などが紹介されている。話としては面白いがそれぞれ課題があるらしい。