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夜と霧
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MEMO
・精神的・人間的に「脆弱な者」が、収容所世界の過酷で悲惨な影響に染まっていくという事実
・脆弱な人間とは、「内的なよりどころ」をもたない人間だ。
・内的なよりどころとは、「未来の目的」に再び目を向けさせることを意に用いて、精神的に励ますことが有力な手立てとなる。
“人間は苦しみと向きあい、この苦しみに満ちた運命とともに全宇宙にたった一度、そしてふたつとないあり方で存在しているのだという意識にまで到達しなければならない。”
“苦しむことはなにかをなしとげること”
“「なぜ生きるのか」の意味を問うことをやめ、問いの前に立っていることを知るべきなのである”
“生きるとはつまり、
生きることの問いに正しく答える義務、
生きることが各人に課す課題を果たす義務、
時々刻々の要請を充たす義務を引き受けることにほかならない。”
コアメッセージ
「人生」から“求められること”は人によって異なる。
そして“求められること”は常に具体的である。
どんな状況も二度とくり返されない。
人間は苦しみと向きあい、
この苦しみに満ちた運命とともに全宇宙にたった一度、そしてふたつとない在り方で存在しているのだということ。
誰もその人の身代わりになって苦しみをとことん苦しむことはできない。
この運命を引き当てた自分自身がこの苦しみを引き受けることに、
ふたつとない何かをなしとげるたった一度の可能性を見出すという。