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3月社長朝礼前半 ー現状から売り手が主導権を持つためにー


1、今後のウエダ本社の取り組みについて

1-1. 柏木さんの顧問就任

以前も伝えてたように、4月1日からワコールキャリアサービスの柏木さんに毎週月曜日に来ていただけることになりました。
顧問なのかな、まだ名称はわからないですけど。
主にウテナワークスの事業化というか、経営面を担っていただこうと思っています。

柏木さんはワコールキャリアサービスっていうワコールさんの子会社の社長をやってられていた方で、我々にはない数字の意識を必然的に強く持たれていると思います。
ウテナワークスで今までやってきたことは結構インパクトがある一方、収益化する事が出来てなかったので、そこにご尽力いただくことを期待しています。

その上で、ウテナワークスの子会社化というか、ピッチを上げていきたいと思ってます。
ウテナワークスっていうのは元々子会社からスタートしてるわけで。
だからこそ、早々に収益化させて独立まで持っていきたいなという風に思っているところです。
これからステージもピッチも上げていこうとしている時に、又こういう方が関わっていただける。
こういうところがやっぱりウエダの強みであると思います。


1-2. 来ていただく上での意識

世の中が激変し続けている中で、ウエダ本社って一般的な中小企業の感覚で考えると、いろんなことをやってると言われますが、僕としてはそれでもどうかなと思います。
もっといろんなことをやっていかないとダメだと思ってるんですよね。

ウエダ本社の30人で固まって仲良くやっていく。
というだけではなく、そこに外部の人が絡んでいって、どんどんブラッシュアップしていく形にして行こうと思ってます。
その際、みんなもその機会をどういう風に利用していくかっていうところも考えてほしいですね。




2、最近の日本の経済事情について

2-1. 金利と日本の株価の繋がり

先月も金利の話をしてたと思いますが改めて。
日銀がマイナス金利解除を決めて、金利がある世界に入っていくけど、今の若い世代は金利のある世界自体経験がないんですよね。
ゼロ金利とか、マイナス金利っていうのが逆に当たり前というか。

それで考えていかないとダメなのは、世の中の構造が変わってしまってるんだなという風に思うことです。
先月この話もしてたけど、普通に行けば為替は円高に行くはずだったんですよ。
アメリカの金利が下がっていって、日本の金利が上がっていく。そうすると金利差が縮まるので、円が買われて円高に流れるわけですね。
シンプルにはこういう話なのが全然そうならないんですよね。
むしろ円安の方向になってる。

なんやというと、株価上昇の中身が全然良くないんです。
日経平均最高値を更新したと言うけど、実際は日銀が日本の国債を半分ぐらい持ってる訳ですね。
で、半分国債を買ってるっていうことは借金なので、金利が上がると含み損が出てしまう。

そしたらそれはまずいのかというと、日銀は日本の上場株も持ってるから、こっちの含み益の方が多分大きいので何とかなっているという、よく分からん形だったり。
という風に、健全な形で日本経済が強いから株価が上がってるわけではないんです。


2-2. 日本経済の実際の姿

後でもお話しますけど、要は金持ってる人がうまく儲けているだけの話で、大多数の人は全然豊かにならないという構図になるわけですよ。
これが分かってるんだろうかいうことなんですよね。

これも先月言ったように「NISA」が行われてて、それはいいんですが。
ただ、毎月1兆円ぐらいが米国だとか全世界向けの投資信託に向けられてるので、これも円安要因になる一つになっていたり。

あと構造が変わったのは、以前だったら円安になっても、平日の日中で円買いが起こってたんです。
なんだというと、海外で利益を得た日本企業が円に替えるんですよね。
だから、円安の時代でもそこで円高に戻るのが、今は全くそれが起こらないんです。
なぜかというと、企業が海外で展開し、海外で儲けたお金は海外で使うようになっているので、円に戻さなくていいという状況になってるから。
だから、円が買われないっていう状況になってるんですね。

なので僕も別に詳しくはないけど、アメリカの金利低下と日本の金利上昇で130円くらいにはなっていくんだろうなって思ってました。
多分、多くの人がそんな予想をしてたと思うんですが、もうそうならないんじゃないかな。
アメリカがよほど景気が悪くなって、それこそ金利を下げていくしかないとか、大統領選挙で波乱があったという状況になればまた違うんですけど。


2-3. 日本経済の本質的な恐ろしさ

それら結局何かというと、シンプルに日本が弱いという状況だと思うんですね。

で、日本が弱いっていうことは、本質的にもっと本当に恐ろしいことがあるんですよね。
日本の企業が買われるとか、物件がいっぱい買われるとか、もっと言ったら国が買われていくという状況が起こるわけですよね、安いから。

バブル期では日本がロックフェラーセンターを買ったなんてことがあって、その時アメリカはプライドをズタズタに傷つけられたんですね。
ロックフェラーセンサーなんて、アメリカの魂の様な存在を、言ってしまえば日本ごときに買われたという。

そんなバブルを象徴することもありましたが、近々日本では、逆に日本のプライドがズタズタになるようなことも起こると思います。
中国企業で買われるとか。
中国だったら、まだ想定してるかもしれないけど、タイとかインドネシアとか日本よりは後進国と思っていた所に買われるとかですね。
ということが、もう当たり前で起こってくるんじゃないかなと思います。
だって100円が150円なんでしょ。
単に今旅行に来ている人が「安い!」と喜んでいるだけという状況ではないんですよ。

2-4. ホテルからみる 人手と価格の関係

今の旅行の話で行くと、こないだ中本さん※も3月の土曜に出勤するためにホテル取ろうと思ったら京都のカプセルホテルで2万円ぐらいするという嘘みたいな話がありました。
信じられなくて僕も探してみたら、ビジネスホテルでも軒並み5万円というレベルになってて。

※中本さん 設計業務を担当しており、神奈川からフルリモートでの仕事を行なっている


この間某ホテルグループの社長に会ったので、ビジネスホテルレベルで5万円という話をしていましたが、実は部屋自体は空いてるらしいです。
空いてるというか、埋めないとおっしゃっていました。

なんだというと人手の問題なんですよね。
人手が足りない中でホテルを無理に埋めてもしょうがない。
そうなると当たり前だけど部屋を埋めずに高くした方がいいんですよ。


2-5. ホテルからみるインフレの時代

でもこれホテルだけの話じゃなくて、要はこういう流れになってるっていう話です。
前も言ったように、インフレの時代というのは、売る方が主導権を持つんです。
買ってくださいとか、安さで勝負とか、そんなのバカみたいな話なんですよ。
それだけインフレの今、物だとかサービスだとか全ての値段が上がってるわけですから、我々も感覚はしっかり変えていかないといけないですね。

給料を上げていくという話も、本質的には収益率が上がっていかないと上がるはずがないんですよ。
今のホテルの話でも「お願いだから買ってください」という意識だと全部埋めていくことになるけど、人手不足で、埋めても対応できないので、それなら空いてても価格を上げた方が良いとなるのです。

この為には、付加価値を高めていかないといけなくなるし、インフレになると収益率の悪い事業は止めていかざるを得ない状況になるんです。

先ほどのホテルの事例でびっくりしたのは、スタッフの方が当日料金を14万で設定したそうで、さすがにやり過ぎやろって言ってたら、それも埋まったそうなんです。
コロナ前やったら1万円クラスのホテルが、それが14万円。

だから何度も言うけど付加価値高い対応に展開していけるかどうかで「二極化していく状況」になってるんですね。


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