自臭症を性格や幻臭のせいにしては治すのは無理!?
今回は、「自臭症」についてお話しさせていただきます。
自臭症(じしゅうしょう)という言葉を聞くのは初めてかもしれませんね。自臭症は、自己臭症(じこしゅうしょう)または自己臭恐怖症(じこしゅうきょうふしょう)とも呼ばれ、神経症(ストレス・強迫性障害)の一種だとも言われますが、うつ病など心の病(精神障害)による妄想ではありません。
はっきりしていることは、自臭症の原因は分からないため、明確な治療方法がないことぐらいです。
辞書で「自臭症」調べると、「口臭がしていないけれど、口臭があると思い込み(幻臭)、精神的に悩む症状」と載っています。
そのため、口臭外来や歯科では、口臭患者は几帳面・潔癖な性格であり、完全完璧な人ほど自臭症になりやすいと説明しています。(それでは、反対に大らかな性格の人は口臭症にならないのでしょうか?)
本当にそれだけの理由で自臭症になるのでしょうか?
そんなことはありません。実際に臭いがあるから自臭症になっているのです。
口臭は常に出ているケースもありますが、普段口臭がしていない人でも、突然口臭が出る場合があります。
家族に「私、息が臭くない?」と聞いてみても、「臭くない、気にしすぎよ。」と言われたことはありませんか?
それどころか、口臭チェッカーをわざわざ購入し、測ってみても正常値。「もしかしたら、器械が壊れているのでは?」と疑う人も。
自臭症で悩まれている人に多いのは…
「会社に行くと、卵が腐ったような変な臭いがする。」と、実際に口臭を感じる人がいます。
その理由は、、、
自分の臭い(口臭)は、嗅覚が麻痺するため、臭いを感じることはできないのが普通です。ところが、不安の気持ちが強いと、些細な臭いにも敏感になり、わずかな臭いまで感じ取ってしまうのです。(これは、暗闇の中で歩く時、道に集中すると、始め見えなかったものが見えるのと同じです。)
だから、自分と他人の嗅覚には、ギャップが生まれて当然です。(先ほどの、気にしすぎだよと言われるように。)
ところが、神経質(不安)になると、自分の臭いを感じてしまい、余計に緊張する。そのため、他人の咳や話し声などすべてが、「自分の口臭が原因」だと思ってしまうことも。
そして、緊張してしまい、口が乾き、実際に口臭が発生してしまう。というような悪循環になってしまうケースがあまりにも多いのです。(ほとんどの歯医者さんは、この理屈を知りません)
この悪循環こそが、自臭症の原因ですので、どこかで断ち切らないといけません。
自臭症の治し方
口臭や体臭はなくすことはできません。人は動物なので、臭いはあるものだからです。
しかし、口臭の原因は、歯周病や舌苔など歯科疾患の場合が多いので、まずは歯科で検査をする、疾患があれば治療を受けることが大事。(稀に、蓄膿症や膿栓など耳鼻科疾患が原因のこともある)
そして、大切なのは、お家での口腔ケアです。できれば、毎日朝と夜の2回、口臭チェック(口臭チェッカーで測り値を把握する)
ここまでやっても、口臭が治らない場合には自臭症が疑われます。
もし、ご自身で感情がコントロールできないとか、ストレスによって不眠や食欲減退などが起きているようでしたら、心療内科や精神科など専門の病院を受診されることをお勧めします。カウンセリングを受けることで、心の持ち方が変わるかもしれません。
自臭症の対策については、こちらの記事で詳しく説明しています。ご参考にしてくだされば幸いです。
⇒ 人が鼻を触るのは口臭がしているからだけではない!自臭症の原因と克服法
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