【雑記】碁盤斬り、本を読みました(ネタばれ含みます、ご注意ください)
前に書きましたが、柳田格之進の映画を観ていろいろモヤモヤしました。
で、この脚本家の方が本も書いていらっしゃるので読んでみました。
図書館のリクエスト(購入依頼)というのもやってみたかったので、リクエストを出しました。先日、「予約本が到着しました」旨の連絡が来て、借りて来ました。
狩野探幽の軸を売って何に使ったのか、は本に書いてありました。
正しく在りたい格之進が変節したとすれば、そのきっかけは「両人の首を貰い受ける」と約束しながら首を切らずに碁盤を切ったことでしょう。約束を反故にした。反故にすべきだと思った、その考えをそのまま過去の不正藩士に当てはめるなら、藩士家族が路頭に迷うほど厳しく罰する必要はない、もしくは藩士個人を罰して家族には生計の道を用意すべきと考えたのか。いずれにしても当時の社会制度の考え方とは相入れません。
だから浪人になって殿の軸を横領して藩士家族にばら撒いた、のかもしれないけど。
それじゃあいくらなんでもスケールが小さ過ぎるように思われます。
生活保護というセーフティネットが存在しない時代に不正藩士が処分されて家族が路頭に迷うのはやはり不正を働いた藩士に責があるのではないでしょうか。
柴田兵庫の主張通り不正を働かざるを得なかったのであれば、そのような藩政や社会制度に問題があるのであって、その場合にやるべきことは藩政改革や福祉制度の充実であって個別ばら撒きではないはずです。
すみません、長々書きました。どうも私は横領足長おじさんが許せない。犯罪者が正義面するなと思ってしまう。
今回、いろいろ読んでみて面白かったのは、談志師匠が柳田格之進を嫌っていたという話です。
私は残念ながら生で談志師匠を聴いたことがありません。録音ですが芝浦を聴いてこれはもう本当に凄いと思いました。まぁ個人的にはごめんなさい、円楽師匠(楽太郎さんの方)のおかみさんの方が好きなんですが。
つらつら本当に長く書いてしまいました。でも、いろいろなことを考えて面白かったです。
そして今回、図書館にはリクエストに応じて(私が出す前に既に出ていたかもしれませんが)図書購入いただき、感謝しています。公共の教育施設、福祉制度など、本当にいろいろなことがあって現在の形になったのだと思いました。まだまだ変わっていくのでしょうが、根底にあるのは「人間、いかに生きるべきか」だと思いました。