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どの世界にいようとも

 ナムさんの2ndアルバム、Right Place Wrong Person がもうすぐ発売!で、 Come back to me が先行公開されました!

 アルバム曲とMVが全て公開されるまで掘り下げないつもりでいたのですが、これ、マルチバースじゃない??マルチバースだけで長々語れるけど?!

 というわけで、今回は歌詞の内容ではなく、マルチバースについて書こうと思います。曲やMVの掘り下げではないので、ご了承ください。それはまたアルバムの全容が分かってから触れられたらいいなと思います。


 公開直後から早速考察班が出動して色々な説が飛び交っていますが、特に押さえておきたいなと思ったのはこの辺り。

防弾会食 2022(クリックで該当箇所に飛びます)

 ミッドナイト・ライブラリーは未読ですが、ドクター・ストレンジ(マルチバース・オブ・マッドネス)は昨日観て、なるほどなぁと思いました。マルチバースは好きな映画やアニメによく出てくる設定なので、私自身すごく思い入れがあります。

マルチバースとは

 そもそも「マルチバース」とは何か?
 ひと昔前、未来はひとつしかない考え方が主流でした。分かりやすい例はドラえもん、バックトゥザフューチャー、ターミネーターなどなど。

 22世紀のセワシくんが自分が苦労する原因(借金)を作った先祖、のび太にまともな人生を送らせようと過去に送り込んだのがドラえもん(今思えば相当身勝手なことやってない? 時空警察に逮捕されないのが不思議なくらいです)。
 バックトゥザフューチャーシリーズも自分がタイムマシンに乗って過去でやったことが現代に作用して大騒ぎになるので軌道修正しなきゃいけなくなる話。
 ターミネーターも未来の重要人物を生まれる前に殺す計画が企てられ、将来母親になる予定の女性が狙われてレジスタンスが彼女のボディガードになる。

 一方、昨今のマルチバースは、可能性の数だけ未来があり、いくらでも増やせるという考え方。ドラえもんで例えると、たとえのび太がドラえもんと過ごして改心しても、ドラえもんを送り込んだセワシくんのいる未来は変わらない。ただ世界が分岐して、のび太の借金に悩まされないセワシくんがいる22世紀が新しく誕生する。どんなに未来人が過去に介入しても、その人たちがいる未来には影響しないので、この説ではバックトゥザフューチャーもターミネーターも成り立たないことになります。

 ちなみに花様年華でもお馴染みのループものは、意識だけが分岐前に戻るのでOKってことでいいのかな? 自力で未来を変えた後にそのままその世界で生きればいいのでタイムパラドックスは起きないんだと思います(諸説あるようなので間違えていたらご指摘ください)。

 昨今のマルチバース映画では、この絶対に交わらないはずの複数の世界線を行き来できる機械やら能力がある設定。そうすると、今度は幸せそうな別次元の自分を殺して乗っ取ろうと企む人とか出てくる。ドクター・ストレンジもその辺がストーリーの肝でした。このような事件を通して「ヒーローとしてではなく穏やかに日常を過ごせる道もあったんじゃないか…」「果たして今の自分はこの道で幸せなのだろうか?」と考える主人公たちにもしんみりさせられる。世界的アイドルとして、想像していた以上に重い責任を負うことになったナムさんはこの辺りに共感しているってことなんだろうなぁ。

 マルチバースの概念はそう考えると切ないですが、一方で「この世界の『君』の未来はどんな選択をしようと『君』だけのもの」という意味で希望的だと思います。

 今回のアルバムタイトル、Right Place, Wrong Person(正しい場所だけど、いるべき人が違う?)はマルチバースを意図してるんでしょうか? それとも今回のMVだけのテイストなのかな。これから公開される情報に目が離せないですね。

どの世界でも君と

 マルチバースを題材にした映画といえば昨年のオスカーを受賞した、Everything Everywhere All At Once 通称"エブエブ"。好きな映画TOP3に入ります。
 今回のCome back to me のMVを作ったイ・ソンジン監督が作ったドラマ『BEEF』の制作会社が作った映画ということで、一応繋がってると言えるかな?
 事あるごとに自分のXでも宣伝しているのでもう耳タコかもしれませんが。

 これは次元間を移動するのではなく、ありえないほど非常識なことをやることで分岐にバグ?を起こし、別世界の自分と接続して一時的にそのスキルを使うことができる設定です。
 つまり、クリーニング屋を営む貧しい移民のおばさんが、違う世界の自分と繋がって強くなったりするわけですが、見どころは、映画に登場する「カンフーの達人の大女優」という漫画みたいなキャラの方が現実のミシェル・ヨーってとこですw

 とにかくこの映画はカオスすぎて説明が難しいですが、「結局どんな環境にいても幸せは自分で見つけなければならない(そして根っこは共通している)」「どの世界でも大変だけど、やっぱりあなたと一緒にいたい」というのがメッセージだと私は受け取りました。

 「どの世界でも7人一緒にいよう」はバンタンもかなり初期から発信しているテーマですよね。BT21やTINY TAN、in the Seomも結局そう。もう配信終了になったゲーム、BTS WORLDなんかまさにマルチバースでした。惑星衝突のシーンがエブエブと同じなのも興味深い(こっちの方が先だけど)。

 マネージャーになって彼らをアイドルに育て上げる本編とは別に「アイドルではなかった場合の世界線」ANOTHER STORYがありました。

JIN
家業のペンションを継ぐため一流ホテルで修行中のホテルマン。
成り行きで金持ちの子どもの子守をすることに。
SUGA
類まれな才能を持ちながらも赤面症に悩むピアニスト。
J-HOPE
獣医を志す学生。でも心が優しすぎる&血が苦手で進路に悩み中。
RM
実際の誘拐事件の解決に挑むことになる推理小説家志望の学生。
JIMIN
ダンスが好きだけど、祖母の餅屋も継ぎたい心優しい青年。
V
自作のハンバーガーが食べたくて農業の楽しさに目覚める青年。
JUNGKOOK
過去のトラウマを乗り越え、テコンドー部で大活躍する高校生。

 第1章までは全員分頑張ったんですが、お互いが関わり合い始める第2章で進めなくなったよ…。ゲームの難易度とか正直どうでもいいから、ストーリー教えてくれ。なんかパッケージにして売ってくれよ、買うからさ〜!いまいちHYBEさんは、商魂があるのかないのかさっぱり分かりません…。

 どちらにせよ、これらは単なるプロジェクトに過ぎないわけですが、こういう「自分がもしアイドルじゃなかったら」「自分達の力だけじゃなく、たまたま周りの人や境遇に恵まれて今がある」という意識をずっと持っているからこそ、こういう企画をやるんだろうなと考えさせられました。常に地に足が着いていられるのもそういうことなんだろう。

次回予告

 さて、バンタンのマルチバースといえば、避けては通れないBU(Bangtan Universe)『花様年華』があります。めちゃくちゃ語りたかったけど、止まらなくなるので、今回は触れませんでした。

 これもメンバーが韓流サスペンスドラマの世界観で生きていた場合のストーリー。前日譚のドラマ『Begins≠Youth』は14日に最後の4話が公開されます(全12話)。ドラマというより、一般人として生きる私達の境遇と重ね合わせられるほどにリアリティがありすぎて、生半可に勧められないほどの良作です(私自身かなり抉られてる)。役名が変わって本当に良かったです。
 コンセプトは異なるけど、マルチバースが関わってくるナムさんのMVと同時期に公開だなんて、まったく粋なことをしてくるわぁ…。

 アルバムが出る24日より前に検証記事を書きまくりたいと思ってるんですが、果たしてできるのだろうか。

 未来は誰にも分かりません!(こういう時に都合よく使うヤツ笑)

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