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【世界経済】通商白書の見方:世界経済の動向とリスク、主要トピック、通商政策
世界経済が今どうなっているのか。本日は以下のような方を対象として、世界経済に関する分析データが豊富に掲載されている「通商白書」についてご紹介したいと思います。
<主な対象の方>
①リスクと事業機会の分析が必要な、外国との貿易や事業に関わるビジネスパーソン
②世界経済に対するインサイト獲得や基礎データ収集が必要な、国際政治や国際経済に関わる研究者やライター
③試験対策が必要な公務員受験生
④そして何より世界経済の中で生きる皆さま
このnoteでは、通商白書の歴史、その後に通商白書の構成や内容、先月公表されたばかりの「通商白書2021」の内容について、順番にみていきたいと思います。
それでは、本日もよろしくお願いいたします。
1.通商白書の歴史
「通商白書」は毎年発行されており、2021年で73回目です。72年前は遡ること1949年ですので、戦後から長く続く伝統ある白書であることがわかります。
法律に基づかない非法定白書(経済産業省の他の4白書(中小企業白書、小規模企業白書、ものづくり白書、エネルギー 白書)は法定白書、同様の非法定白書としては経済財政白書等)
毎年、閣議配布を行い発行(今年で73回目)
<引用元:経済産業省>
2.通商白書で何がわかるのか(構成を見てみる)
(1)概要
通商白書は毎年3部構成になっており、以下のような内容が含まれています。
<ざっくりとした要約>
第1部は、「データ重視」です。世界経済全体について、客観的に、データをベースとして網羅的な分析を行うことに主眼が置かれています。
第2部は、「政治経済分析」です。その一年で最も重要なトピックによる世界経済への影響と日本がとるべき方向性が示唆されます。
第3部は、「通商政策の詳述」です。具体的な通商政策の現状と今後の詳細です。
(2)内容
「通商白書」の構成と内容について、第1部から第3部まで、もう少し具体的に見てみましょう。
(1)第1部:「データ重視」
<主なテーマ>世界経済・貿易の動向とリスク要因
<主な内容>
・各国のGDPや貿易等のマクロ経済指標
・リスク要因(e.x. 資源価格高騰、貿易不均衡)
・各国の通商・貿易政策
(2)第2部:「政治経済分析」
<主なテーマ>経済経済の主要なトレンドと、日本の目指すべき方向性
<主な内容>
・主なトピック(e.x.サプライチェーン、自由貿易体制)
・日本の目指すべき方向性
(3)第3部:「通商政策の詳述」
<主なテーマ>国際通商システムと各国通商政策の現状と課題
<主な内容>
・国際通商システムの現状と課題(e.x. G7/20、WTO、APEC、RCEP)
・各国の通商政策
以上が、通商白書の概要と構成・内容のご紹介です。
3.「通商白書2021」をみてみる。
最後に、今年6月に公表された「通商白書2021」の構成を見てみましょう。
第1部は、コロナショック後の世界経済と題してデータ・ベースでの世界経済と各国経済の分析が行われています。
第2部は、コロナショックで明らかとなったサプライチェーンの課題を分析し、また、昨年国際政治のテーマであった「共通価値」についても解説し、最後に日本のとるべき方向性について記載されています。
第3部は、G7/20、WTO、APEC、RCEPなどの国際通商システムの現状と課題、米国や中国等各国の通商政策について詳述されています。
「通商白書2021」目次
第1部 我が国を巡る経済情勢と今後の通商を巡るトレンド
第1章 コロナショック後の世界経済
第2章 主要国の経済動向と経済政策・成長戦略
第2部 通商を巡る課題とその克服
第1章 レジリエントなサプライチェーンの構築に向けて
第2章 共通価値を取り込む新たな成長の要請
第3章 信頼あるグローバルバリューチェーンの構築に向けた対応
第3部 施策編
第1章 ルールベースの国際通商システム
第2章 各国戦略
4.最後に(参考URLなど)
本日は、世界経済を学ぶための必読の書「通商白書」についてご紹介してきました。
「通商白書」は経済産業省のホームページでもみられますし、お手元に必要な方は本屋さんなどでも冊子版を購入可能です。URLを以下に掲載しておきますので、ご参照いただければと思います。
それでは本日も、ありがとうございました。谢谢再见!
<参考>