何もかも憂鬱な夜に
昨日、ウーバーイーツで2時間稼働して、1000円しか稼げなかった。その夜、僕は自分の不甲斐なさに絶望した。
昼1時間、夜1時間しかやってないのだが、それぞれ1時間に1件しか注文が入らなかった。ダイエットも兼ねてるから、移動しすぎて注文が入りづらかったのかも知れない。
結局、1時間に1注文しか入らないのが苦痛すぎて、やめてしまったのだ。昼にやって心が折れた。夜もう一度街に繰り出したことだけは自分を褒めたい。
ただ、ダイエットは順調だ。2時間も自転車を漕ぐと痩せるらしい。今朝の体重は106.8kgだった。昨日は107.4kgだったし、1ヶ月前に110.6kgだったので、痩せている。
問題なのは、今月末までに20万円稼がなきゃいけないこと。まだ4000円しか稼いでない。やっぱり俺の人生終わったかもと思っている。
どのぐらい追い込まれているかは、こちらの記事を読んでほしい。
自分の根性のなさに驚く。たった1時間で諦めてしまうあたり、自分にとって才能がないことに、1mmも費やしたくないんだろう。
でも金がないから、稼ぐしかないんだ、お前は。
試しに金曜日、本業で稼いだ金額を計算してみた。入金は来月末になるが、売上を稼働日で割ってみたら、22418円になった。1日2時間しか稼働していない。
これを10日間繰り返せば、20万円なんてすぐ稼げる。しかし入金は来月末。即金を稼ぐ難しさを知った。
とりあえず、ファクタリングの支払いが間に合わないのだけはヤバい。その支払日は12/5。今日を入れて、あと22日しかない。
20万円を目標に単純計算すると、残り196,000円を22日で割ると、8910円ほど一日で稼がないといけない。
本業とのギャップもあって、ウーバーイーツが辛い。
単純に体力の問題もある。昨日の昼注文は、ウバック(ウーバーイーツのバッグ)の中身が一杯になるほどの荷物を配達したが、重すぎた。
何か他に即金が稼げる仕事があったら教えてほしい。ちなみに毎日2時間ほどは本業をしている。
別に普通に考えたら、大したことがないのかも知れない。
「お前は甘い」と言われても何も言い返せない。僕の根性は終わっている。
高時給の仕事に甘えて、サボりぐせが抜けきらない。自分の弱さが一番の障壁になっている。
このどうしようもない自分を変えたい。
さすがに情けない自分を慰めたくて、夜中は小説に逃げた。
読んだのは、中村文則の何もかも憂鬱な夜に。一番好きな作家の一番好きな作品である。
この本はピースの又吉が紹介したことで、多くの人に知られるようになった。
とにかく暗い物語である。
拘置所で看守をしている主人公は、養護施設で育つ孤児である。いつか犯罪みたいなことをやらかすんじゃないかという闇を抱えている。
過去に自殺してしまった友人に、その闇を指摘されたり、刑務官として接した被告人にも闇を煽られたりしながら、葛藤する物語だ。
もしかしたら留置所かも知れない。刑が決まる前の話なので、刑務所ではない。
主人公は、何かをやらかしそうになる度に、主人公が養護施設でお世話になった施設長の話を思い出して、思いとどまる。
そんな話である。
人間の暗部を深く深く掘っているような作品で、中途半端な覚悟では読めない。
ただ、主人公を思いとどまらせてきた、養護施設の施設長が発する言葉で、生きる希望が見いだせるようになっている。
読み進めると、真っ暗闇の中から、一筋の希望の光を掴むような体験ができる。
自分に絶望したときに読むようにしている。まだ読むのは3回目ぐらいだ。
養護施設の施設長が、主人公にかけた言葉が、死にたくなっても、まだまだ生きたいと思わせてくれる。
終盤、控訴をしなければ死刑が決まってしまう20歳の山井という男に、主人公が懸けた言葉が、命とは何かの答えになっている。
絶望の中から希望を見出したい人に読んでほしい。
僕にも、この作品に出てくる人物が持つ危うい部分(ダークサイド)があると思っている。
僕は中村文則さんの本を読んでなかったら、そのダークサイドを認識せずに、カッとなって犯罪者になっていたかも知れない。
自身のダークサイドを認識したからこそ、僕を怒り狂わせるものがありそうなら、自分から遠ざけるようにしてきた。
同時に逆のことを考えることもある。
スターウォーズ エピソード3に出てくるアナキンのように、心の弱さに苦悩して、ダークサイドへ落ちてしまえばいいのかも知れない。
ダースベイダーになっちゃうけど、ブレにくくなる。
最後に何もかも憂鬱な夜にの中で、物語を損なわない名言を一つ紹介したい。
そう考えると僕はまだ自殺もしたことないし、犯罪も犯していないから、まだ世界に負けていない。
今日も頑張ろうと思う。
大木ウド(@udonotaiboku81)