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「男はぶつかってくる」について女が軽く考察してみた/@rahato190さんの炎上から

 その…。考察ってほど大掛かりで学術めいたものではないんです!ごめんなさい!ツイッターではやけに「女性に故意にぶつかる男」が観測できるので、つい考えてしまったので書き残しておきたいんです。(※統計ガン無視の、主観と偏見が入りまくった記事なので、客観的な記事が読みたい人はJ-STAGEで論文検索でもしてください)

 最近、とあるツイートが話題となりました。それが(@rahato190)さんのツイートです。現在は後述の理由から大炎上をし、鍵垢にしているのでツイートを閲覧できないので概要だけ記しておきます。

@rahato190さんが駐車場を全力ダッシュ!→歩いているおっさんが「「「故意」」」に内側に入り込み、肩がぶつかる→そのまま駆け抜けるも後ろから「女のくせに!謝れ!」との旨で怒鳴られる→トラブル→夫君が出てきたらおっさんは態度豹変→解決

もっと簡単にするとこうです。

「男がぶつかってきた!」→「女性蔑視の発言をするいけないやつだ!」→「優しい夫君が出てきて解決!」まるでお手本のようなとってもきれいな構成です。

 以上こんな感じです。このツイートが炎上しているんです。「駐車場を走っていること」「よける際にインコースを攻めたこと」「一概におっさんが故意にぶつかったと言えないのに断定的なこと(客観的に見るとぶつかったのは@rahato190さん)」「車の中にいた優しい夫君が登場して『女のくせに』という発言を追及し怒鳴った話があまりに都合がいいこと」などが指摘されています。夫の加勢があってrahato190さんはこんな感じで態度が大きくなります。

あたりや被害者面キチガイ

 うわぁ…。まるでスカッとジャパンみたいだぁ(光悦)。

 @rahato190さんは意気揚々とこれをツイッターに上げて万バズさせています。このツイートをするには@rahato190さんが「相手に(のみ)過失があることを確信していること」と「ツイッターで必ず同調が得られると確信していたこと」が必要です。だって自分に過失があった場合は叩かれることが確定しているので漫画にするわけがありません。

 もっと言うと@rahato190さんは「こんなひどい男がいるんですよ!」ってフォロワー数万を抱えるアカウントでつぶやくことで、この男性を晒上げ疑似的にネットリンチを行い、自身へ肯定の言葉(大変でしたね!クソオス許せん!など)が投げかけられることを期待していたはずです。

 しかし思惑は外れ、おそらく自身の過失を隠すなど脚色したはずの漫画なのに叩かれてしまいます。そして鍵垢にして現在に至ります。もっとも、当初は@rahato190さんへの肯定の言葉も多くありましたが、拡散してゆくごとに厳しい言葉、時には誹謗中傷が投げかけられるようになりました。(誹謗中傷は本当にやめた方がいいですよ)

 さらに運の悪いことに、男性社会()の改革を目指すツイフェミと何故かフェミを目の敵にしている謎陣営が集まってしまいました。本人は後に特段の思想はなかったという旨の発言をしていましたが、先鋭化した思想の対立に巻き込まれてしまいました。思想透視がされるなど@rahato190さんの受難は続きました。

 @rahato190さんが「私悪くないですよね」と言いたいばかりに、認識を歪めたツイートをしたことが今回の問題です。前述のとおりこのツイートは「男がぶつかってきた!」→「女性蔑視の発言をするいけないやつだ!」→「優しい夫君が出てきて解決!」という現実離れしたお話です。だからツイッタラーからの共感を得られず、反感を買い叩かれてしまいました。

 これはツイッター含めSNSが「称賛を集める場」であることが原因です。仮にこれが日記帳であれば、話を盛ることなくおっさんに対するイライラを書いて終わりです。しかしツイッターです。いいねが欲しいんです。リツイートしておっさんを他人に叩かせたいんです。だからこそ話を「私は悪くない!おっさんが絶対悪!」という調整します。

 私はこれがツイッターに蔓延る「男が故意に女性にぶつかってくる話」の正体だと考えます。称賛は誰もが共感できるツイートである必要がありますので、自ずとこの構成になります。

 私自身、都内へ毎日のように通学していますが「故意にぶつかる男性」に遭遇したことはありません。もちろん、男女問わず人にぶつかったことはありますが互いに不注意だったと思います。万に一人くらいは「故意にぶつかる男性」はいるとは思いますが、実数はツイッターで観測された数%程度でしょう。「特攻する予定だった祖父」や「戦艦大和に搭乗していた祖父」の思い出がYouTubeのコメント欄やツイッターに溢れているのと同じです。

 ある日偶然、男とぶつかりモヤモヤしたとします。着色して「男が故意にぶつかってきた」と仕立てれば自分はかわいそうな被害者。日頃から男性社会の暴力性に苦しめられる女性のひとり。これであたたかなツイッターは迎え入れてくれます。

 しかし、主に女性がこんなに「ぶつかられたこと」を覚えてしまうのにも理由があるんです。それが体格です。

 男性はおそらく成人で体重が70kgほどで筋肉質です。対して女性は体重は55kg~60kgほどです。ボクシングで言えば4階級ぐらい違います。男性からしたらぶつかったのは小さな衝撃でも、女性にとっては結構大きな衝撃となります。これでは記憶の残り方が違います。

 また、男性社会(ホモソーシャル)は学生は休み時間に取っ組み合いをしてじゃれたりするでしょうが、女性社会はそうはいきません。軽く触れても殴った殴らないの騒ぎです。ですので、体の接触=暴力に近い認識があると言えます。

まとめると

①「男性が故意にぶつかってくる」は大抵は承認欲求。

②体格が違うので、女性はぶつかっただけでも結構痛くて記憶に残る。

③そもそも女性は体の接触に慣れていない。

 今回の話はツイッターに蔓延る多くのウソ話の一つにすぎません。承認欲求の暴走が引き起こした悲しい炎上です。本当に夫や息子がいるならば、こんな悲しいツイートをしないでもいいよう愛情を注いでほしいなと思います。ウソついていいねを稼ぐ母親に母親の資格があるとは思えませんが、精神的に未熟な人間が親になる事は人類にとっては永遠の課題です。


 それにしても@rahato190さんの話は嘘松の古典のような構成ですね。ツイッターで都合のいい現実と自身のペルソナに溺れるのは自由ですが、嘘だとばれないような工夫が必要ですね。


実際に検証された方がいらっしゃるので参考までにどうぞ

「男性はぶつかってくる」は本当か

https://anond.hatelabo.jp/20201205155542