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学びを深めた先に「新たな気づき」がある。社会人がUdemyで学習する意義とは?|埼玉県川口市のUdemy活用事例【前編】

埼玉県川口市では、市内の事業所にお勤めの方および市内在住の方(※)へのデジタルスキル向上を目的として、2023年度からUdemy Business(以下、Udemy)を活用した「デジタル人材育成オンライン講座」を実施しています。

この取組の中でITやDXの知識を身につけ、日々の仕事に活かしている事例を取材しました。
前編の今回は、川口市内で個人事業を営む山戸さんにお話を聞きました。

※市内中小事業者の経営者や従業員、個人事業主、起業を目指す方、求職中の方

【話し手】山戸昭三さん(中小企業診断士/ITコーディネーター)
 システムエンジニアからキャリアをスタートした後、大学教授としてプロジェクトマネジメントや情報システム論を教える。中小企業診断士・ITコーディネーターなどの資格を保有し、企業の経営課題に対して様々な観点からアドバイスしている。


業務に役立つ最新の知識を得るためUdemyの学びをスタート

―はじめに、山戸さんのお仕事内容について教えてください。

私は個人事業主として中小企業診断士やITコーディネーターの業務に携わっています。
中小企業診断士では企業の経営課題をヒアリングし、課題解決のための提案を行う「経営診断」と呼ばれる活動の指導員として、後進の中小企業診断士の育成にあたっています。

またITコーディネーターの分野では「ITCケース研修」のインストラクターを務め、チーム演習やビジネス戦略の模擬立案を通して実務で役立つ知識やノウハウを教えています。

加えて、これらの経験を活かして大学などの非常勤講師として教壇に立つこともあります。主に品質マネジメントやプロジェクトマネジメント、企業情報システム論などが専門分野です。

―今回、川口市の「デジタル人材育成オンライン講座」でUdemyを活用した学びに挑戦しようと考えたきっかけは何でしたか。

大学の授業で品質マネジメントについて教える中で、統計学や財務分析などの分野が必要になったことがきっかけです。
これまでの知識を補強する目的で、何か学びを深める方法はないかと考えていました。

また授業に役立てるだけでなく、現在非常に速いスピードで活用が進んでいる生成AIなどの技術について体系的に学び、実務に役立てたいという考えもありました。
そんなときに川口市が毎月発行する冊子「広報かわぐち」でUdemyの学習者を募集しているのを見て、「これだ!」と思いすぐに応募しました。

入口の知識から専門分野まで揃うUdemyで幅広い学びが実現

―Udemyを初めてお使いになった率直な感想をお伺いできますか。

Udemyの一番いいところは、多様な選択肢があることです。
今の時代はYouTubeでも知識を得ようと思えば可能ですが、欲しい情報へダイレクトにたどり着きやすい一方で、順番は整っていませんよね。
うまく情報を獲得し並べ替えるスキルがなければ、順序だてて学ぶのがかなり難しいツールです。

しかしUdemyは初心者から上級者までレベルに合わせて、また理解しやすい順番で情報が得られます。
さらに、トレンドの変化に合わせて最新の学びも得られる点では、Udemyがとても役に立つと感じます。

―Udemyで学んだ中で「特にこの講座がおすすめ」というものがあればお聞かせください。

AI分野について概要を知る際には、「みんなのAI講座 ゼロからPythonで学ぶ人工知能と機械学習 【2023年最新版】」が役立ちました。

さらに以前から興味があったChatGPTの使い方を知るうえでは、こちらの講座もわかりやすいと感じましたね。

そしてたまたま見つけた行動経済学の講座も人間心理についての学びが多くありました。

―とても幅広く学んでいらっしゃいますね。今ご紹介いただいた講座は、実際の大学の授業や企業への提案活動などで役立ちましたか。

ChatGPTを使ってPythonのコードを出力し、グラフ化するという手法が紹介されていたのは面白いと思いました。
これを授業に活用すれば学生も興味を持ってくれるかもしれないと感じます。
学生を驚かせたり、授業のテーマに関心を持たせたりするための知識がUdemyで身についたと思います。
また行動経済学は、経営判断をする際の財務戦略の提案に役に立てられると考えています。

学びで情報を仕入れてこそ、新たな価値が生み出せる

―大学の講師を務める山戸さんは、普段から「学び」がかなり身近にあると思います。山戸さんにとって「学び」とは何でしょうか。

コンサルタントや講師業は学び続けなければ時代に置いていかれてしまうため、学びは私にとっていわば「仕入れ」なんですね。
学ぶ方法についても、本を読む、YouTubeを観る、Udemyなどのオンライン講座で学ぶなど、選択肢を持っていればいるほど多くの情報を得られます。
学習方法にはそれぞれメリット・デメリットがありますし、情報の粒度も違いますので、場面によって使い分けています。

―「学びは仕入れである」というのは非常に面白いお話ですね。山戸さんが学び続けられるモチベーションの源泉には何があるのですか。

やはり大学で教える学生たちや、仕事で関わる企業に対して価値を提供したいというのが一番のモチベーションです。
学生には驚きを与えて学問に関心を持ってもらいたいですし、企業の経営者には物事の新しい切り口を伝えて、「こういう施策をしたら会社がより良くなるかもしれない」と突破口を見出してもらうきっかけを伝えたいです。

学びで私自身が成長するというよりは、仕入れた知識を誰かに伝えるため、そして伝えた相手がより良い状態になってもらうためにインプットしているイメージに近いかもしれません。

社会人の学びが組織や社会に与えるイノベーションとは

―川口市の「デジタル人材育成オンライン講座」に対する感想をお願いします。

今回、オンラインで学べる機会を与えていただいたことにとても感謝しています。
やはり社会人にとって学びは非常に重要で、学ばなければ気づきは生まれないと思います。

気づきが生まれて初めて「現状を変えるため新しいことに取り組まなければ」という意識が芽生えますし、それが社内のイノベーションや将来の戦略につながります。

―「社会人の学びから生まれる気づき」は、企業で人材育成をするうえでもかなり重要なキーポイントになりそうですね。

コンサルタントとして多くの企業を見ていて強く課題を感じるのは、現場の社員は目の前の仕事で精一杯、経営者はPDCAを回すのに精一杯という現状です。
本来、経営者は3年や5年先を見据えて戦略を立て、それを計画に落とし込んで実行することが重要にもかかわらず、目先の出来事に追われてなかなかできていない現場を多く見てきました。

この状態を脱するには、社員が学ぶ仕組みを経営者が作るほかに解決策はありません。
社員が学んで新たな知識を身につければ、毎日の仕事から少し俯瞰して自社を見るようになります。
そこから生まれるイノベーションこそ価値があるものですから、経営者はぜひ社員に気づきを与えるために積極的に学びの環境を整えるべきだと思います。

―最後に、山戸さんがこれからも学びを継続する際の目標があればぜひ教えてください。

私の仕事では「IT 経営を推進できる人財を育成する」という観点を大切にしているので、人事・財務・IT戦略やマネジメント分野において企業をサポートするうえでは、ますます幅広い知識が必要となります。
それらに対する知見を深めるためにもUdemyを活用し、ぜひ継続的に学んでいきたいと思います。 

―「学びは仕入れであり、学ぶことでしか気づきは生まれない」というお話は、多くの学習者にとって励みになる内容だと感じました。
今後もぜひUdemyを使って幅広い知識を得ていただければ嬉しく思います。本日はありがとうございました。