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ニュージーランドプチ留学~初登校&美味しいマッスル貝~

ニュージーランドに入国してから、2回目の朝を迎えました。
昨日のホーリー祭の名残で顔には相変わらずうっすらと色粉の痕が残っていましたが、それでも今日はフロントで朝食チケットを受けとるミッションも、メニューのオーダーもうまく事が運んだのでほんの少しだけ自信がつきました。

語学学校オリエンテーション編

私の通う語学学校は、初日にはオリエンテーション(このため初日だけはいつもより30分早い登校となります)があり、本格的な授業は翌日火曜日から始まるというスタイルでした。オリエンテーションではクラス分けのためのテストが行われるとの事で、戦々恐々としていました。

受付で入学関係の書類やパスポートを提出し、パソコンがずらりと並べられた部屋へと移動します。

「今、ちょうど大学の春休みで…」

「そうなんですね!私、次の春から就職なんですよ」

慣れ親しんだ日本語が後ろのほうから聞こえてきます。
久しぶりに聞いた母国の言葉に胸の鼓動が高まりますが、ここでずけずけと「ハーイ!私も日本から来たのっ!仲良くして!よろしくっ!」
…と踏み込んで良いものか分からず、二の足を踏んでしまったのです(私の悪い癖です)。

しばらくすると先生が私の隣に座ってきました。例の香港マダムを彷彿とさせる、赤い花柄のワンピースが似合う元気な先生です。先生は英語で明るく私に声をかけてくれました。

「おはよう、カボス!昨日はよく眠れたかしら?」

「とてもナーバスな状態です…」

「そうなの?でも安心して。あなたはこの学校にいる限り守られているから。何も心配しないでね。そういえばカボスは社会人なのよね。どんな仕事をしているの?」

準公務員、という単語が分からなかったので「civil servant」と答えます。

「まぁ、とても素敵ね!確かにcivil servantという言い方もするけど、public workerやpublic emproyeeなんて言い方もするわね。もしあなたが市役所にお勤めなら単純にI'm work in ●●City、なんて言うのもアリよ!」

先生は少し微笑むと、こう続けます。

「あなたは"servant"で本当に良いの?」

「…!」

先生は時間だわ、またね、と私の元を去っていきました。
…実はここまでの先生との会話がクラス分けのためのSpeakingテストだったのです!(あまりに自然な会話だったのでこれがテストだとは全く気が付かず…)
また、この先生との短時間の会話が、私の心に良い意味で爪痕を残す事となりました。

(私は"servant"であるべき働き方をこの10年続けてきたし、今でもそれがあるべき姿なんだと思ってる。…でもそれって、本当に正しいのかな…?)

と、先生の会話をくるくる反芻しているうちに部屋が暗くなり、パワーポイントでのオリエンテーションが始まります。

学校での過ごし方や(エレベーターとトイレは混むから気を付けて)、ホームステイをする場合の注意事項(シャワーは10分以内)、様々な説明を受けました。もちろん全て英語です。必死で付いていきます。分からない単語は持参した電子辞書ですぐに調べます。

「それではテストを始めますよ!」

合図とともに、事前に渡されたID,パスワードが書かれた紙を目の前のパソコンに入力していきます。ペーパーテストではなく、パソコン上で解答する形式のようです。(※下記の問題はイメージです。こんな雰囲気の問題が出ましたよ…という感じで)

Q1. I(am/are/was)Jack.…

これはアレだな、amだな、よし、次。

Q2. I am(bore/bored/boring)…

これ私のすごく嫌いなところ!中学の時いつも間違えてた!
surprizedとsurprisingの違いは?系問題、ホント無理!!(ToT)どっちだったっけ??

解き進めていくうちに問題はどんどん難しくなります。

Q3. He(was/have been/had been)cleaning his room for about 3 hours when I (have been arrived/had been arrived/arrived )his flat.

…(気絶)

40分間のGrammerの試験が終わると、次に待ち構えていたのは15分間のWritingの試験です。

「あなたの友達に向けて、あなたの故郷を紹介するメール文を書きなさい」

本当に苦戦しました。テスト中はもちろん辞書もスマホも何も見られないので、スペルが出てこない。書くことも何も思いつかない。

(こういうの中学校の英語の授業でやった気がするのに全然思い出せない…メールの書き出しってそもそも何?Dear〇〇だったっけ…)

恐らくこれは、仮に日本語の試験だったとしても同じだったかもしれません。
最近は筆をとる事が極めて少なかったので、本当に書くことが何も思い浮かばない…。

(し、シンシアリー(※sincerely)のつづりが分からん…ええい、ままよ!やけくそ!)

なんとか息も絶え絶えに書き上げ、終了ボタンを押した私は、真っ白に燃え尽きていました。
昼休憩の時間ですが、ボリューミーな朝食を食べたのでお腹は全く空いていません。昨日スーパーマーケットで購入した4枚7NZDのデカワッフルを水で流し込みます。

ジャリジャリの砂糖の固まりには幸せがいっぱい

昼休憩をはさみ、午後からは先生によるオークランド市街地の案内が行われます。案内してくれた先生が前職の上司、清水さん(※仮名)の顔にあまりにもそっくりで、心の中で『清水さん(NZのすがた)』と呼んでしまったのはここだけの話(すみません)。

先生による横断歩道の渡り方講座

①ボタンを押します(この時はコッ、コッ、コッ…と音が流れています)

大きくて押しやすいボタン

②信号が青になります(チュンッ!!ココココココ…という音に変わります)

白線と白線の間を渡ります

③信号が青から赤の点滅に変わり、カウントダウンが始まります。
このカウントダウンが終わるまでに渡りきれ!との事。

あと20秒以内に渡る!

オークランド市街地のあちらこちらで聞こえたこのチュンッ!ココココココ…あの音が、今では本当に恋しいです。

先生によるAT HOPカード使い方講座

AT HOPカードとは、あらかじめチャージしておくだけでバス・電車・フェリーにこれ1枚で乗れてしまう、日本でいうところのPasmo的存在の便利なカードです。
16週間以上滞在する予定の学生さんであれば更に割引料金で乗れる(要申請)との事ですが、このカードを使えば現金よりも安く乗れるとの事です。
(ちなみに私のカードは、友人のフラットメイトが滞在中使いなさい、と貸してくれたものです。ありがたい…!)

①あらかじめカードにチャージ(=Top-up)しておきます。

電光掲示板の下にチャージ(Top-up)するための機械

②乗車時・降車時ともに、カードをかざします。

イラストが書いてあるので分かりやすい!

③ピピッという音とともにTagOn成功!
(乗車のピッ=TagOn、降車のピッ=TagOff)

残額も表示されるので安心です

マッスル貝との出会い

清水(仮)先生のオリエンテーションの間にクラス分けテストが採点されていたようです。(早い…!)
テストの結果、私のクラスは「intermediate (中級の初級)」となりました。よく頑張りました!

オリエンテーションを終え、明日からの授業に期待と不安を膨らませながら私は友人と合流しました。

ホテル近くのCHEMIST WAREHOUSEで洗剤を購入し、ホテルのランドリーで昨日のホーリー祭で落としきれなかった汚れの付いた服を洗いながら、オリエンテーションの感想や、夕ご飯の事について話し合いました。
(ちなみに洗濯・乾燥それぞれ5NZDかかるので計10NZD必要でした。フロントでランドリー専用コインと引き換えてもらうスタイルです)

夕ご飯はオークランドの中でもとても有名な飲食店、「The Occidental」に決定です。

「月曜日は特別な日なの!」

「なぁぜなぁぜ?」

「なぜならここの店、月曜日はマッスル貝が半額で食べられるんだよ!」

「muscle?(筋肉?)」

「No~"Mussle"!」

ちなみに私は今でもmuscleとmussleの違いが聞き取れません。

ムール貝の一種で、綺麗な萌葱色の貝殻が特徴の貝です。(和名ではモエギイガイと呼ぶそうですが、この美しい貝殻の色からそう呼ばれているんだとか)私たちは蒸しマッスル貝、焼きマッスル貝両方をオーダーしました。

店内はちょうど女子ラグビーの試合がTVで実況されており、多くのお客さんが応援で盛り上がっていました。
ディズニーランドのキャストのように陽気で元気な店員さんが運んできたのがこちら。

蒸したマッスル貝
焼いたマッスル貝

様々なソースが選べるのですが、蒸しマッスル貝にはBlue cheese & spinach、焼きマッスル貝にはGalic & herb Butter w breadcrumbsをお願いする事にしました。(あっ、だからパン粉がかかっていたのか…!)

本当に、本当に美味しい…
マッスルポットに住む妖精になりたい…生きていて良かった…

私のワードセンスが皆無なために、この美味しさをうまく表現する事ができないのが悔やまれます。
ただ、正直今まで「貝」という食べ物に関して持っていた「磯臭い」「嚙み切れないほどヒモ部分は固い」という固定概念は大きく覆されました。
ジューシーで、肉厚で、貝の良いところだけがギッシリ詰まっている!

正直、このマッスル貝を食べるためだけに渡航しても後悔はしないと思います。付け合わせのchips(ポテトフライ)に貝のエキスがしみ込んだソースをディップして口に放り込むあの瞬間をもう一度、リフレインしたい…。

ホテルに戻り、乾燥機から洗濯物を取り出しますが、信じられないほどキレイに汚れが落ちていました。使用したのがこちら。日本でもたまに見かけるecostoreはニュージーランド発祥の洗剤ブランドなのです!

確か7NZDほどで購入したので、日本で購入すると倍の値段しますね…^^;
また、液体洗剤は日本でも購入できますが、粉状のものはレアなので(ecostore公式でも見つけられなかった…)なかなか手に入りません。

沢山食べた幸せなお腹とふわりと膨らんだ衣類に包まれながら、ゆっくりと眠りに堕ちていくのでした。
明日から怒涛の授業が始まるとも知らずに…

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