大阪市をウォッチしよう!! 22 「大阪IR環境影響評価「説明会」」
夢洲にカジノ設置を計画している事業者である「大阪IR株式会社」が、設置、工事のための環境アセスメントの一工程である「大阪・夢洲地区特定複合観光施設設置運営事業環境影響評価準備書」(環境アセスメント準備書)が、10月25日に公開され、同27日から市民が閲覧できる縦覧がはじまった。縦覧期間は、令和5年10月27日(金曜日)から令和5年11月27日(月曜日)まで。意見書提出は、令和5年10月27日(金曜日)から令和5年12月11日(月曜日)までであった。
私は865ページの準備書と要約書に目を通し、事業者の説明を聞いて質問しようと11月11日午後に港区内で開催された大阪IR「環境影響評価準備書」説明会に参加した。ところが、壇上に並ぶ14人の中に説明会の主催者で事業者である大阪IR株式会社から、一人も参加していないことが判明した。会場は騒然となり、参加者の大半が退席する中で、コンサル会社により説明が強行された。
私は事業者が参加していない説明会は認められないと、会場で主張したが明確な回答はなかった。2日後に環境局に電話して事態を伝え、大阪市環境影響評価条例に反するのでないかと問うたが、担当者は条例では事業者参加を求めていないとのことであった。確かに条例「解釈」では、事業者の参加が必須ではないかもしれないが、環境影響評価の趣旨やあり方からして、事業者が参加するのが当然ではないか。条例の改正を含めて善処してもらいたい。
なお、説明会の席でこうした説明会のやり方について大阪市の了解を得ているという発言が壇上からあったが、環境局として了解などしていないとのことであった。準備書に対する意見書を提出する「前提」として、事業者である大阪IR株式会社の不誠実な対応について問題を指摘しておきたい。また、大阪市に対しても、説明会の異常な事態をしっかりと認識して、環境影響評価の充実に努めてもらいたい。
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