堀内たかおの府議会ウォッチ 11「独善的議会は府民の不利益」
府会議ウオッチ 野々上愛府会議員をお招きして③
地方議会の主な仕事として、首長が提出した議題を討議することと、議員が条例提案権を用いる立法提案があります。
今の府議会は、議員定数の1/12の7人以上の会派しか立法提案すら出来ない。維新・公明・自民以外の意見は現実として反映されない規約になっている。
現実的には3会派の手で事実上決められている。
先日マスコミを騒がせた「高校授業料無償化」問題は、そもそも自民党の提案が先にあり、その案は討議も一切無く否決され、その後同様「高校授業料無償化」案が吉村知事から提案され可決という、どの党がいつ出すかの争いで、中身をじっくり煮詰め関係部署との摺合せもせず、いきなり提案・採択が常態化している話をお聞きして、無償化をめぐるごたごたの原因も理解することが出来た。
本来ならば、教育の無償化という国家を挙げて取り組むレベルの課題であり、他府県や国との調整などの討議を飛ばし、選挙でのピーアールの材料程度にしか考えていない。
故に私学からの猛反発を生み、その取引材料に私学定員の大幅増員が使われ、一層の公立高校の定員割れを起こす要因を作る、そんな意図が見え隠れする無償化問題です。
「知事が提案したら何があかんねん」、という議会の支配的雰囲気。
誰が提案したかが問題ではなく、異なる少数意見も聞き少しでもより市民に寄り添った政策を決める、そんな姿勢が全く無くて少数意見を聞く機会さえ与えない、民主主義の根本を忘れ去った府議会の実態、多くの人が知るべきです。
特定の党による首長・議会を独占することが、議会を通さず知事の権限で予算の執行を決めてしまう特別な権限「専決処分」の乱発を許してしまった。
コロナ渦の日本の市町村で一番専決をした自治体(大阪府)が、コロナ対策の事実上の失敗、特にコロナ死亡率日本一、コロナ対策助成金の遅さワーストを生み出してしまった。
現府議会はその検証や総括も満足にできない議会運営になっている、その現実に愕然とした、そんな感想を抱くお話の内容でした。
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