進化する自治を構想する 02「自分度と自治の進化形」
いつの間にか、伴さんが提唱しているような自分自身が切り開いていくような暮らしから、お金で暮らしを買うような感覚が常態化してきています。
自分たちで自分たちの暮らしをつくっていくことが失われている
いつの間にか、伴さんが提唱しているような自分自身が切り開いていくような暮らしから、お金で暮らしを買うような感覚が常態化してきていますよね。
時代としてコーポラティブハウスが作られなくなっていったことと、住宅の商品化はたしかに相関関係を感じます。
ただ、コーポラティブハウスのような事例ではないにしても、古民家の再生であったり、自分たちで内装をやっていくセルフビルトを行いたいという、暮らしを買うという行為とは真逆のスタイルも生まれつつあります。そのくらい、住宅のリフォームが一般化されてきているのかもしれません。道具や動画も情報が揃ってきています。
そういった住宅を買うのか、作るのかというのは二極化しているように感じますね。
コミュニティを自分たちでつくるコーポラティブハウス
コミュニティを形成するという、非常に面倒くさいんだけれども、大切なことをやれる集合住宅がコーポラティブハウスですよね。ある意味、運命共同体のような感じです。
その際、ケンカをしたり、侃々諤々しながら合意を作っていくという関係性が、コーポラティブハウスには成立しているんですよね。
一方、タワーマンションは住宅を購入しているだけなので、管理組合にも理事長にも興味もない住まい手が多いと思われ、管理組合自体も代行業者が行うケースが出てきています。
結局、資本を持っていて住宅を買ったものの、その資本に振り回されているのもまた事実だと思います。
自分度と進化する自治
私(山口)としては、この自分度をどうやって進化する自治につなげていきたいと思っているんですが。
いや結びつけることが目的なのではなくて、自分度の広がり、それを深めていくところに、自治の進化との関係性があるとみています。(いしだ)