アジア人にできること

ジョージ・フロイドさん、トニー・マクデイドさん、ブリオナ・テイラーさんなど、警察の差別・蛮行による黒人の犠牲者が何十年も後を絶ちません。そして今、米国での黒人差別反対運動 #BlackLivesMatter (訳が難しい...黒人の命を尊重しろ)が、黒人、白人、褐色肌の人、アジア系、あらゆる人を巻き込んで、かつてないほど盛りあがっているようです。日本でも大阪で抗議デモが行われるようです。(参加できる方はコロナ対策しっかり!!)

私たち日本人は、日本にいたら無関係でしょうか。国籍が違う人、日本国籍の黒人や褐色肌の人、周りにいませんか?街やテレビで見かけませんか?日本でも他人事ではありません。

今回、シンガポールの友人が「アジア人向け人種差別の会話の手引き」をシェアしていたので、訳を併記してシェアします。

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友達・家族(*)と人種差別について話し慣れていないアジア人のための会話の手引き(*ものすごく居心地が悪くなると思うけど、死なないから大丈夫)

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1.殺人に反対と立場を表明することは、必要最低限にできる行動でしかありません。(まじで。生憎だけど)それに、人種の根深い偏見に気づき、黒人への構造的な抑圧に私たちも共謀していないか検証しなくてはいけません。

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1b .アジア系の人によくみられる反黒人バイアスの例
「近所に黒人が住んでいると知り、安全かどうか疑問視する」
「黒人を見て反射的に警戒する」
「黒人を恋愛(パートナー)対象から外す」
こうした偏見は起こると認識しましょう。こうした偏見をあなたも広めたこともあるかもしれない、その可能性を受け止めましょう。大事なのは気づいて偏見を捨てることです。

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2.マジな話、白人を美化し、黒人を悪者扱いするのは、多くのアジア文化に見られる事実

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2b.たとえばよくあるのはこんな例。ダメですよ!
「美しいのは白い肌だけで、褐色だったりダークな肌は醜いと思ってしまう」
「ブラックカルチャーを犯罪的で教養がないとする固定観念」
「白人の権力者は慈悲深く教養があるという固定観念」

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3.これをよくリピートしましょう:(固定観念や差別に基づく)モデル・マイノリティ説は根拠がない。黒人の抑圧の現実を認識してもアジア系移民の苦悩を無視することにはなりません

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恥ずかしくてもいい。気まずくてもいい。恥だと思うのも大丈夫。
自責の念にかられても大丈夫。
その気持ちを大事にしてください。それで学び、変わる(変える)ことができるようになります。

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人種差別についての会話は大変だけど必要なことです。私たちアジア系の特権を分解する。反黒人の偏見を捨てる。白人権力構造を支持することで私たちが共謀するのは反対だと立場をはっきりさせる。
それには謙虚な気持ちと積極的な警戒心が必要です。

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覚えてしまった本能に抵抗しましょう。
今こそ波風を立てて、調和における有害な幻想を壊す時。
反論しましょう。

ちなみに作成したのは友人ではなくRobyn Ng @robynicalさんという方で、下記の補足もしています。

レイシズムの話はむずかしいし、アジア人は人を威嚇しないようにする考えが染み付いています。それでもこういう居心地の悪い会話をしはじめなければ。家族や友達と何年もかけて人種差別を話し合ってきて、どれほど複雑に絡み合った話題かはよく知っています。これが念頭にあるだけでも頭を整理したり、要点を理解したりするのに役立ってきました。それと私は人種差別問題の専門家ではないことは強調しておきますが、個人的に書籍、経験や自省から学んできたことを集めました。この手の会話の機会が増えていってほしいですね。

私自身は、この手の会話ができる人とは盛大にします。何度かトライしてもだめなこともたくさんあるので、そういう時は「努力はした(いつか思い出してくれる時があればいいな)」ということにします(苦笑) 話すことで気づくこともありますよね。差別など、現場に遭遇したとき行動するには、エネルギーも、メンタルも、準備もいります。身の安全のためには然るべき人に任せる方が最善な時のほうが多いかもしれません。だから行動できず悔しい思いをしても自分を責めず、まずはその悔しさを受け止めるだけでもいいのでは。軽々しくは言えませんが。...小さくてもできることを個々がしていくのって大切だなと痛感します。

寄付金について

一部?の暴力的な白人を除き、警察の蛮行(Police Brutality)に抗議する多くの人が平和に、冷静に全50州でデモに参加していますが、逮捕者も出ており、保釈金を払えない場合もあります。こちらのサイトでは任意の額(チップあり)支払い情報住所を入力すると、一度の支払いで自動的に全米の各団体に保釈基金を割り振ってくれますので、余裕がある方はご検討ください。本当に少しですが私も寄付しました。

嬉しいです。ありがとうございます