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#7 胎盤停滞と虚弱子牛症症候群(WCS)対策

疾病について考えてみます。

キーワードはずばり“ストレス”です。
これを軽減出来れば、乳房炎、周産期疾病、繁殖障害、ビタミンA欠乏症などなどの疾病の発症が軽減され、生産性が向上するでしょう。

私は胎盤停滞と虚弱子牛症候群(WCS)は関係があると考えており、関連記事を探してみたところ、やはり発見しました。
私の恩師が関わっていました。

当時、先生は
「これからは牛もストレスの時代」
とおっしゃっていたことを思い出しました。
私もパントテン酸カルシウムと繁殖成績についての卒論を書きました。
その時は全く気付いていませんでしたが…
やはり、経験は大事です。
時間ではなく濃さだとは思いますが。

さて、胎盤停滞とWCSに話題を戻しましょう。
これらは素牛農家さまが高い日増体(DG)を目指すための飼養管理、酪農家さまの搾乳のスタートダッシュにたちはだかる2つのハードルです。

私のオススメは、
・分娩前2ヵ月からバイパスタンパク源、しかもアミノ酸バランスが良いものを給与すること
・可能であればビタミンB群のコリンも併給すること

タンパク源を重視する理由は人の妊娠末期のエネルギーとタンパク要求量を調べると明白です。


実際の現場では、
・現状の給与メニューの代謝タンパク量を調べること
・分娩前の牛のサイズを確認すること(特に気高系の血が強い牛)
・場合によっては分娩2ヵ月前、2週間前、分娩後の各ステージで血液代謝プロファイルを実施すること(血液検査の項目はT-CHO、BUN、アルブミン、γ-GT、肉牛であればビタミンAとβカロチン、乳牛であればCaとMgを追加)

状況に応じて作戦を考えましょう。


牛の健康と笑顔溢れる牧場を共に…

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