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オリパラって本当にできるの?? ~オンラインレースの可能性~(ぼくパラ 第5回)

最近ホットな話題といえば、「オリンピックはできるのか」ですよね。アスリートという職業柄、よく訊かれます。

もちろん、是が非でもやってほしい!というのが偽らざる本音ではありますが、人命、経済、いろんなものを犠牲にするわけにはいきませんよね。

なので「できたらいいよね~(苦笑)」くらいに答えるようにしています。

首相は「やります」と断言してくださっていますが、いつぞやのなんちゃら細胞の「あります!」みたいな空々しさを感じるのも事実で、実際のところかなり難しいと考えておられる方が大半ではないでしょうか。

そんなスポーツに逆風吹き荒れる昨今、開催されているのが「オンラインレース」。世界中の選手たちと動画で競う、コロナ下ならではのイベントです。

パラ競泳では昨年末に「Lebara’s Race The World 2020」というBritish Para-Swimming  主催の競技会が開催されました。もちろんぼくも参戦しました。そしてそれが案外楽しかった!とってもオススメ。

コロナ下に限らず今後もいろんな記録型競技で開催してほしいので、今回はその仕組みをお伝えしたいと思います。



流れはこんな感じ↓

① インターネットで申し込み

② 予選動画の撮影、提出

③ 決勝動画の撮影、提出

④ 結果発表!



以下、それぞれ見ていきましょう。





① インターネットで申し込み
・特設サイトにアクセスし、選手情報とエントリー種目を登録します。

パラ競泳の場合、選手情報はWPS(World Para Swimming)で管理されており、今回のサイトもそのデータを引き継ぐシステムになっていたので、選手登録番号を入力するだけで細かい登録は不要。楽ちんでした。



・同じサイトから参加費をpaypalで支払います。

参加費:5ポンド(約700円)

※エントリー種目数に拠らず



安っ!!

これで採算とれるのか・・・?

イギリスさん、ありがとう。

② 予選動画の撮影、提出



予選期間が設定されているので、その日程内で動画を撮影します。

動画の撮影方法は、プールの環境、スタート合図の方法、撮影のアングル、撮影デバイス、動画の解像度などかなり細かく指定されていました。なんせここをきちんと揃えないとフェアなレースにならないので、重要です。

そして規約通りに撮影しないと容赦なく失格になります。動画なのでできるだけ不正する余地のないような規則が定められていました。

レース撮影ガイドはこんな感じ↓

ぼくもスタッフさん達と入念に規則を確認し、適切な施設を借り、規則通りに撮影しました。

なんとか期間内に動画をまとめて特設サイトから提出できました。

数日後にオンラインで結果が発表されます。



■予選結果

Multi-Disability by British Disability Points

100m Freestyle

1. Jacek Czech (76) Poland 2 2:12.18 1141points

2. Uchu Tomita (89) Japan 11 58.70 1103points

3. Jordan Catchpole (99) Team Waveney 14 53.13 941points



50m Butterfly

1. Keiichi Kimura (90) Japan 11 28.23 1279points

2. Uchu Tomita (89) Japan 11 28.73 1214points

3. Stephen Clegg (95) Edinburgh Un 12 25.93 1096points

100m Butterfly

1. Uchu Tomita (89) Japan 11 1:01.84 1272points

2. Keiichi Kimura (90) Japan 11 1:02.66 1223points

3. Stephen Clegg (95) Edinburgh Un 12 56.97 1071points



絶好調、優勝も夢じゃないぜ!って感じ。





③ 決勝動画の撮影、提出



予選の結果を受けて上位8名+補欠2名が動画を再度撮影、提出します。

ちなみに数名の選手が動画の規則違反や不適切な環境を理由に失格になっており、撮影方法などについて再度注意喚起がありました。

ちなみにぼくらもアングルがちょっとだけ間違ってました。危なかった!

ひとまず結果オーライということで、アングルを改善して決勝を撮影し、提出。

あとは結果を待つだけです。





④ 結果発表!



■結果

Multi-Disability by Race the World (RTW) Points

100m Butterfly

1. Stephen Clegg Edinburgh Un S12 00:56.34 1033point

2. Keiichi Kimura Japan S11 01:01.65 1009point

3. Uchu Tomita Japan S11 01:03.82 909point

50m Butterfly

1. Stephen Clegg Edinburgh Un S12 00:25.03 1111point

2. Uchu Tomita Japan S11 00:28.91 931point

3. James Hollis Loughboro Un S10 00:27.03 840point



100m Freestyle

1. Jacek Czech Poland S2 02:15.16 935point

2. Uchu Tomita Japan S11 01:00.15 929point

3. Ryo Nagano Japan S13 00:55.10 915point



負けちゃいました!しかも全種目ポイント落としてるし。

決勝の動画撮影時期はトレーニング真っ最中で疲労が・・・(言い訳)

ちなみにみんなの結晶レースは加工されてこんなエキサイティングな動画になりました!↓

今回はマルチディスアビリティ(いろんな障害の人が一緒に泳ぐポイント制レース)だったので、いろんな国のいろんな障害の選手が一緒に競う、バラエティ豊かなレースになってます。これぞパラ競泳!って感じですね。



ちなみに余談ですが、今回のレースではなんと賞金もありました。

1位100ポンド(約14000円)

2位50ポンド(約7000円)

3位25ポンド(約3500円)



安っ!!

パラってまだまだお金にならないんですね・・・

その辺の話はまた今度したいと思います。

いかがでしたでしょうか?コロナ下ならではのオンラインレース。コロナが収束して国際大会が再開された後も、オフシーズンなどでやれたら刺激になって楽しいはず。是非いろんな競技で開催されてほしいです。



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#エッセイ #ダイバーシティ #スポーツ #アスリート #オリンピック #パラリンピック #水泳

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