見出し画像

ハゼノキ育成記録①

皆さんこんにちは!
今回からは、2回に分けて現在我が家で種から育成中の「櫨の子成長記」を紹介していこうと思います。育てるにあたり「ハゼノキ 育て方」をGoogle先生に聞いてみたのですが、盆栽の育て方や苗の状態からの育て方については出てきましたが、種からは殆ど手がかりなし……と言うことで諸先輩方にアドバイスを頂きながら試行錯誤してみました!

その前に!前回投稿で「ハゼノキってどんな木?」という事について書いてみましたので、ぜひ事前に読んで頂ければと思います!

■育てるハゼノキの種類について

今回育てるハゼノキは「昭和福」という品種になります。江戸時代に本格的な植栽が始まったハゼノキですが、特に享保の大飢饉以降に実施された諸藩の栽培奨励によって数十種類の品種が生み出されました。その中で優良品種と言われる7〜9種の中で特に良い言われているのが「昭和福」です。

実はこの昭和福櫨、一大生産地が島原にありましたが、雲仙普賢岳の火砕流が生産地を直撃し、生産量が大きく激減してしまいました。しかし、今も当地にある本多木蝋工業所さんが「昭和福櫨」を大切に地道に植林続けてその数を増やす活動をされています。

写真は本多木蝋工業所さんが植樹されている、まさにハゼノキの里山。いつかこんな景色を創りたいと思っています。

■ママレモンと実生

「ママレモンは使ったほうが良いよ」
実生を始める前に頂いたアドバイスです。
「??」となりました。。このあと過去の論文や、文献を調べていると「種は播種前に希硫酸につける」という記載が多くでてきました。「なるほど!これの代替えか!」と納得したのですが、ママレモンって中性洗剤ですよね。謎は深まるばかりです。。。さて、事前に準備したのは、写真+播種床用に脱脂綿と培養土を準備してみました!ママレモン圧倒的違和感!

播種の事前準備として休眠打破を行うため、種を2週間ほど冷蔵庫に保管してみました。取り出してから皮肉を削り種を水洗いし、発芽補助のためすべての種に切り込みを入れました。

今回試した播種条件は以下の表に書いてみました。第1回で「水洗いのみ」が発芽しなかったので第2回からは除外。また第1回、第2回の発芽数の結果、「ママレモン使用」条件が発芽実績が多くなったため、第3回はママレモン使用条件だけで播種を実施しました。

■3回の播種の結果と考察

と言う事で5月から、計3回の播種を行ってきました。結果57個の種を使い14個を発芽させることができました。発芽率率24%。結構低く見えますが実はこの中には「種の空洞化」とも言えるものが含まれていました。少し分かりにくいですが、写真のように水につけると浮いてくる種が複数ありました。中を調べてみると本来種子内にできる子葉と幼根が形成されておらず、種が空洞化しているような状況になっていました。3回目の発芽率が上がっているのはこの空種を除外しためです。

今回初めてハゼノキを育てる事になったので、色々な条件を試してみました。条件としては「ママレモン+脱脂綿」が非常に発芽率が高い結果になりました。これも後から文献を読んでいてわかりましたが、脱脂綿上に常時ある水分が固い種の外殻を発芽の力で押し広げるため補助になっているようでした。今後は幼根の着床までは水分の多い状況を作ってあげれば良いとわかりました。結果的に「種まき土」でうまく発芽する事が出来なかったのは、保水性の問題と思われます。

さて、問題はここからでした。何とか発芽させることができたハゼノキですが、ここからしっかり育てなければいけません!次回は発芽から現在までの成長に関して報告します。命を育てるのはやっぱり簡単ではありませんね

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?