このnoteについて(開設理由)
先日公開した記事「文化放送を退職しました」についてお読み頂いた皆様、ありがとうございました。
退職を機に、新たにXアカウントを作って、このnoteを始めました。
XやWEBサイトは、すでに番組用等で複数あるのですが、せっかく退職して「フリー」になったので、今後は、文化放送や文化放送エクステンド、個別番組に直接関わらないような活動もしようと考えています。(※メインの仕事は文化放送エクステンド代表取締役です)
具体的には、(1)ラジオ局(ラジオ業界)を持続可能なメディアにしていくための活動(2)声優業界、アニメ&ゲームコンテンツ業界の価値拡張のための活動になります。
いま、ラジオ局は大変です。AM、FM、歴史の長短問わず様々な課題を抱えています。この数年というよりも、もっと前からですが、時代の変化、生活スタイルの変化の中で、これまで頼りにしてきたビジネスモデルが大きく変化しました。インターネット時代になって、たくさんのメディア、コンテンツ、コミュニケーションが生まれたことで可処分時間と広告収入とコンテンツの取り合いがシビアになりました。そんな中で、巨大なパワーを誇ってきたテレビ局でも放送外収入を増やそうと様々な展開をしています。
ラジオ局も有料イベントを開催したり、グッズ販売をしたりしてきましたが、インターネット時代に減少していく収入をカバーできるだけの新しい収入源とはなっていません。
では、どうすればいいのか。減っていく収入に合わせて運営していく規模を小さくしていくとか、インターネットで聴く人を爆発的に増やすとか、新しい収入増加策をさらに考えるとか、色々な方向があるかなと思っています。
僕もラジオ局で働いてきた中で、どうやったらこの課題を解決できるのか、ずっと考えてきました。いくつかトライもしてきたのですが、ついぞ解決には至りませんでした。
ただ、ラジオは、このままなくしてしまう、または単純に縮小させてしまうのはもったいないと思っています。まだ、うまく言語化できていないですが、ラジオ番組やラジオ局だから持っている「空間」というか、「良さ」というか「雰囲気」があると考えています。(他のメディアと比べた時に)
根拠は、自分が聴いてきた経験と、自分が関わった番組に対してリスナーから届いたリアクションを見たり聞いたりしてきた経験からになります。(※主観的根拠)
広範囲に収集してきたわけではないので、その経験が根拠にするには量的に少なすぎて、そこから得た感覚も誤っている可能性もなくはないと思いますが、自分が好きで、続いて欲しいと思っている「空間」が持続していくために、いままでやってこなかったところまでトライを拡げていきたいと思っています。
そのトライというのは、(1)「自分が考えていることを世の中にオープンに話してみる」(2)「リスナーに頼ってみる」です。
(1)は、自分の中、会社の中だけで考えて手が届く範囲でやっていても大きな成長、成果はないので、もっとまだ見ぬ人も巻き込んでやってみては…という点からきていて、(2)は、やはり、一番番組を愛してくれているのは発している側ではなくて受け取ってくれている側ではないかと思っているからです。
なので「まだ見ぬ人の力を借りる」「愛あるリスナーと一緒にラジオの続け方を考える」ということで、極めて他力な方向で恐縮ですが、ラジオ局、ラジオ番組を持続可能なものにしていきたいと考えています。
*これは、文化放送、文化放送エクステンドに絡まない話でもないのですが(というか絡む話なのですが)、最初からそこと絡めて考えると、「文化放送のため」「文化放送エクステンドのため」という方向性になりがちで、それだと今までと変わらないので、いったん、そこから離れます。
そんなことを、このnoteと新たに作ったXでは発信していきます。
持続可能なラジオについて考えていることや活動について書く他、ラジオ制作ノウハウ、ラジオコンテンツを拡げていくノウハウ…みたいなものも、このnoteには書いていきたいと思います。僕はラジオ局員としては、かなりA&Gに偏ったキャリアなので、そこで得たものがラジオ業界全体に適用できるかわかりませんが、ラジオを盛り上げていくためには、志をもって一緒にラジオを作ってくれる人にラジオ業界に集まってもらう必要があるので、自分が考えるラジオの魅力や価値、経験の中で得た知見などお伝えしていければと考えています。
それで新たな興味が生まれてラジオが「聴くもの」から「作るもの」に変わる人も出てきたらよいなと思っています。
というわけで、ここではDGSとか内山くんとか裏表などの個別番組のリスナー向けの告知とか裏話、文化放送、A&Gのお知らせ…みたいな文章は基本的に書かないと思います。
なので、このnoteを読んでいなくても、上記の番組(「神谷浩史・小野大輔のDear Girl~Stories〜」「内山昂輝の1クール!」「松原秀・モグライダー芝大輔の裏表」文化放送A&G番組)など)を聴く、楽しむのに全く支障がないのでご安心ください!
普段、僕が更新している番組のX等は、純粋にラジオ番組を楽しんでもらうために必要な「お知らせ」「エピソード」等を伝えること、エンタメに特化しているので、そこと、このラジオを支えるビジネスみたいな話が混ざるのは番組を楽しむことの邪魔になるのではと思っているので、発信場所を分けることにしました。
湖上で、すいーっと泳いでいるアヒルも、水面下では足をバタバタさせているといいます(ちゃんと裏を取って見たわけではないですが)。ここは、僕の個人的な「バタバタ」を見せていく場だとご承知おきください。そんな感じでやっていきますー。
※長文になってしまったので「声優業界、アニメ&ゲームコンテンツ業界の価値拡張のための活動」についてはまた改めて。