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夏といえば
「ねぇねぇ、夏1番の最高の思い出を話してよ。」
「うーん。今年の?」
「え〜と、じゃあ、今までのベストな夏の思い出!」
「・・・わかった、
これは俺が大学生の頃の話しなんだけど、大学から実家まで遠かったから、おばあちゃん家に住ませてもらって、そこから通ってたんだ。
それで補講か何かで夏休み中に授業があったから、車で大学に行って授業を受けて、昼休みに友達と喫煙所でタバコを吸いながら、何か楽しいことでもないかなぁ〜、なんて話してたんだよね。
そしたら普段スマホなんて使わないおばあちゃんから複数の着信履歴とラインが来てて、珍しいなと思って内容を見てみると、
[ まさきくん。こんにちは。今、家が燃えています。]
ってラインが入ってたんだ。
頭の中が、え?ってなって、でもすぐに改行のなさがおばあちゃんのリアルを物語っていて、俺は急いで車を出して家に帰ったんだ。そしたら隣の家が燃えていて、その火が家に引火して半焼してたんだよ。
消防隊に囲まれているおばあちゃんを発見して俺は、、
」
「ちょ、ちょ、ちょっと待って。」
「?」
「それ、私の話しだよね?前まさきくんに話した。」
「あ、ごめん、俺にとっての1番の夏の思い出は、君の1番苦しかった夏の思い出なんだ。」
「きゃーーーー!! まさきくんの怪談話!!」