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田舎が抱える本当の闇

いいこともあれば、悪いこともある。少しでも田舎の生活っていいなと思ってもらえるよう、今まで田舎暮らしの楽しい部分、いいところばかりを記事にしてきた。でも、やっぱりそれはフェアじゃない。地域には田舎での生活に憧れた移住者が必ず一度は直面する闇の部分が存在する。それを見ないようにして暮らしていくことはできる。実際、意図的に目を背けて生活した時期もあった。でも結果、闇は減らず、むしろどんどん深くなるばかりだった。移住してから、数年経って子供が通う小学校の廃校が決まった。辛くなって移住を諦めてしまった友人もいる。今、地域にとって必要なものは『闇』の部分を直視する「勇気」だと思う。

「人口減少」「少子高齢化」「商店街の衰退」「社会インフラの老朽化」など地域が抱える課題はこの地区特有ではなく、程度の差はあれ日本中のどこでも起きていることだ。そして、これらの課題はあくまで目に見える「現象」であって本当の意味での課題ではない。本当の闇は、

『困難な現状を受け入れ、それを「しかたがない」と諦めてしまうこと』

だと思う。『自分にできることをするだけ。』田舎の人がよく言う言葉だ。カッコいいなと思って自分も仕事で使ったことがたくさんある。でも、これは思考が止まってしまっているということ。現状維持が最高の結果で、実際には未来は後退でしかない。マイナスの未来が来ることが分かってしまっているのに、今のままを継続するのは諦めでしかない。『諦めは肝心』。便利な言葉だ。たしかにそういう場面もある。でも諦めてもいい場面と諦めたら絶対にダメな場面があると思う。「諦めたらそこで試合終了ですよ」は安西先生の言葉だ。方法はきっとあるはずだ。地域の未来を今よりよくしたいと思ったら、諦めちゃだめだ。絶対に。

最後に自分が尊敬する植松努さんの大好きな言葉で締めくくりたいと思う。

『未来とは、可能性を諦めて今の自分にできる範囲から選ぶものではありません。本当の夢とは、やってみたいことをどうやったらできるかなと考えてやり始めることです。』



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