エディンバラへ向かう列車内でトラブル 英国滞在6日目
英国滞在6日目は、湖水地方のウィンダミアのホテルから、スコットランドの首都・エディンバラへの列車移動になります。到着後、スコットランド国立博物館を見学しました。
1 エディンバラへの列車内で不愉快な出来事
この日の乗り換えは、バス1本、列車2本でした。湖水地方は雨だったのですが、スコットランドに入ると、雨が嘘のように青空が見えました。
ホテルからウィンダミア駅へのバスには、途中からびしょ濡れの集団が乗ってきました。かなりの雨が降っていても、傘をささずにヤッケだけでウィンダミア湖周辺を歩いているグループでした。
ホテル前 9:54 → ウィンダミア駅 10:03 (バス)
ウィンダミア駅 10:53 → オクセンホルム駅 11:12
オクセンホルム駅 11:29 → エディンバラ・ウェイバリー駅 13:23
ウィンダミア駅の待合室が開くのが10:30ということで、かなりの人が、雨の中、外で待っていました。
駅が開くのを待っている間に、禁煙のサインを見ていたら、罰金が£1,000(¥200,000)なのにびっくりでした。
オクセンホルム駅からエディンバラ駅への列車は、ロンドンからスコットランドへの移動の幹線路線であり、日曜日でもあったためか車内はかなり混んでいました。その車内でちょっとしたトラブルに遭遇しました。
私は、1等のブリットレイル・パス(英国内の鉄道乗り降り自由)を持っていたので、1st class車両に乗ると、バッグだけが置いてあって空いていそうな座席が1つありました。予約も入っていない席だとわかったので、その隣り席の女性に、「ここ、空いていますか? ”Is this seat taken?”」と尋ねると、「私にはここに座る権利がある」と言って、カバンをどけてくれようとしないのです。「でも、2つの席を使う必要はないですよね」と言ったのですが、「車掌が使っていいと言ったんだ」と彼女が言い張ります。
英国の列車では、座席の上に小さいディスプレイがあり、緑色で「予約なし non-reserved」と、赤色で「予約席 reserved」と表示されるのです。私が座ろうとした座席番号は緑色だったので、「でもあなたはこの席は予約してないですよね」と言ったのだが、私の英語が悪かったのか、理解してもらいませんでした。
そのうち、車掌が来てくれて、車掌は彼女に「この人(私)には、この席に座る権利がある」と言ったのだが、それでも彼女は納得せず車掌と話をしていた。が、しばらくして、置いたあったカバンを持って、不機嫌な表情で別の席に移って行きました。
私はかなり不愉快だったのですが、エディンバラまで2時間も立っているのは辛いので、遠慮なくその席に座りました。
列車は13:30頃、エディンバラ・ウェイバリー駅に到着し、予約してあった駅前のホテル 「ヒルトン・エディンバラ・カールトン」にチェックインしました。
この日は、時間が中途半端なので観光には出かけず、1週間分のたまっている洗濯をしに行くことにしました。
Google Mapで検索しておいた店で、さらにホテルのスタッフからもこの洗濯屋さん(Laundry Kafe)を紹介されました。ホテルから徒歩10分足らずで、1階はオーガニック・カフェで、地下に洗濯機や乾燥機がありました。料金は£15で、自分で洗濯物を洗濯機に入れるのですが、あとは乾燥まで店の人がやってくれるので、90分後に取りに来てくださいとのこと。1階のカフェで待っていてもいいですよと、親切にしてくれました。
仕上がりは、申し分ありませんでした。
2 スコットランド国立博物館は、見どころ満載
洗濯ができるまでの時間をうまく使おうということで、この洗濯屋さんから歩いて10分のところにある、スコットランド国立博物館(Scotland National Museum)に向かいました。おまけにfree entry入場無料です。
限られた時間だったのですが、見応えのある展示物が豊富にあります。歴史の勉強にもなるし、本物を見ることができるというのは貴重な体験だと思います。
① スコットランド製の自動車
最も私が注目したのは、次の車です。
この車を見て、どこのメーカーの車かわかる人は、かなりのカーマニアではないでしょうか。
1899年にスコットランドのアーガイル地方で創業開始した自動車メーカーで、1910年代前半までは、かなり先進的な技術でヨーロッパ最大級のメーカーだったのです。写真の車はその全盛期のものです。残念ながらその後、第1次世界大戦の影響もあり経営不振に陥り、1932年に操業停止しました。
アーガイル・モーターの本社ビルが、スコットランドのアレクサンドリアにあり、現在でもローモンド・ギャラリーズ(Lomond Galleries)と呼ばれ、ショッピングセンターとして使用されています。
アーガイル社は、四輪ブレーキを最初に採用したメーカーだったそうです。それ以前は、馬車の名残りで後輪にだけブレーキがありましたが、スピードも向上したこともあり、四輪ブレーキシステムにより安全性が高まりました。
このスコットランド国立博物館に展示してある1910年製 Argyll Flying Fifteenには、ワイパーは装備されていませんでした。それは当然のことで、ワイパーは1903年に米国人女性Mary Anderson によって発明されたもので、実用化されるのはさらにずっと後のことでした。
ワイパーが使われ始めて100年以上経つのに、基本的な原理は変わっていないですね。もうこれ以上ワイパー技術の向上は見込めないのでしょうか。
それから、パワーウィンドウについてですが、本格的に装備されたのは1980年代ですが、それ以降、子どもが首を挟まれてという不幸な事故が時々発生しています。2024年5月にも2歳児が命を落としています。
もし、手動で回して上下する窓だったら、このような悲しい事故は起きなかったはずです。技術の発展が人間に不幸をもたらしています。扱い方や子どもの見守りに問題があったにせよ、このような事故を防ぐ対策ができてないということは、まだまだ不完全な商品と言えないでしょうか。
さらに、科学技術の発達について考えさせられる動物がありました。
② クローン羊「ドリー」
1996年にスコットランドのロスリン研究所で、メス羊の体細胞を使って作ったクローン羊「ドリー」が誕生しました。
ドリーは、1998年に子羊を出産しています。クローン羊も生殖能力があることが証明されました。ドリーは2003年に6歳で死にましたが、羊の平均寿命が10〜12年なので、クローン動物は、生まれた時からある程度、年をとっているということでしょうか。
現代では、可愛がっていたペットが死んでしまった時に、それのクローンを作ってもらって、またしばらくペットとの生活を続ける、ということが可能になっているようです。
ということは、将来的には、おじいちゃんが亡くなったけど、クローンおじいちゃんとまた会える時代が来るのでしょうか。その場合、亡くなったおじいちゃんに外見はそっくりだけど、記憶は故人の記憶と同じものが、クローンにも乗り移るのでしょうか。
そんなこと心配する必要ないですね。
英国滞在7日目の記事は、こちらになります。
英国滞在4、5日の記事もよろしかったら、どうぞ。