ニューヨークのティファニーで朝食を食べてみた
この見出し写真は、独特の色、ティファニーブルー。映画「ティファニーで朝食を」(1961 年 監督ブレーク・エドワーズ)であまりにも有名ですが、オードリー・ヘップバーンが映画の中で、実際にティファニーのレストランで朝食を食べる、という場面はありません。
映画の中のセリフでは、「ティファニーのように感じられる本物の場所が見つかるといいな」ということになっていて、ティファニーの朝食は話題に出てきません。ティファニーは、高級宝石店の代名詞としてセリフに登場します。
映画でティファニーとヘップバーンが登場する時は、朝早い時間でまだ開店していません。現在の玄関(上の写真)は、割と地味に見えますが、映画公開の約60年前(下の写真)とあまり変わっていませんね。
映画冒頭のタイトルバックで、ヘップバーンは、ニューヨークのタクシー・イェローキャブをティファニー本店前で降りて、ショーウィンドウを眺めていると、持っていた紙袋から、コーヒーとクロワッサンを取り出して食べ始める、というシーンが流れます。
実は、映画がティファニーで撮影されたのは「ティファニーで朝食を」が初めてだったのです。撮影は夕方5時から早朝までの間に、5番街の交通を遮断して2週間かけて行われたそうです。盗難防止のために通行人もティファニー社員がやったという逸話もあります。でもこの映画で、ティファニーの名前が世界中に知れ渡ったわけですから、最高のコマーシャルになりました。
映画が封切られてしばらくは、お店に朝食の予約や問い合わせの電話が続いたとのことです。しかしティファニー本店は、1837年に開店して以来、180年間、店内にはレストランやカフェはありませんでした。実は1945頃までは、ティファニーは文房具店だったのです。文具と装飾品のカタログ販売の先駆けが事業の中心でした。
その長い歴史あるティファニーが、創業から180年後の2017年に、なぜ「Blue Box Cafe」をオープンしたのでしょうか。
顧客層をもっと広げようという経営戦略の方針転換があったのかどうかは、わかりませんが、ティファニーの雰囲気・世界観をより多くのお客様に味わっていただきたい、というのが表向きの理由のようです。
コロナが明けて、2023年にBlue Box Cafeは再開し、相変わらず予約を取るのが大変なようです。Resy(レジー)という予約プラットフォームで申し込みます。walk-in reservation も可能とありますので、予約なしで当日の空き具合で入れることもあるようです。
もちろん、パンはクロワッサン。
実は、テーブルについていたお客さんは、それなりの人たちのように見えましたが、偶然なのか、GDP世界2位の国の人がかなりを占めていました。
お値段が気になる方もいらっしゃると思いますが、上のサイトでご自分でご確認ください。
大のヘップバーンのファンの私としては、思い出作りの朝食でした。クロワッサンをショーウィンドウ前で食べるだけも良かったかも。
ティファニーの窓からは、プラザホテルも見えます。このホテルも数々の映画に登場しますが、ホームアローンではトランプ元大統領も登場しました。
最後に、NYで撮った写真で自分で気に入っているのを紹介して終わります。