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ストレイチルドレン - クリア感想・攻略メモ

年末にゆっくり遊ぼうと、発売日に買ったストレイチルドレンというゲーム。
思ったよりエネルギーを吸われ、癒しどころの騒ぎではなかった。

世界観やストーリーがとても良いが、ゲーム性は苦痛、というアンバランスさが印象的だった。
醒めないうちにnoteに残しておく。


1. 世界観の感想

人間味がありそうでなさそうなキャラのテキスト、レトロで美しいグラフィック、そこから醸し出される奇妙な世界観。
ゲーム内を歩きまわる満足度はとても高い

パロディも満載だ。
炎上する「青い鳥」攻撃、どこかで見たことのあるカエル剣士、とびだせ宝石の森…
ゲーマーならニヤリとする場面が多いだろう。

MOTHERシリーズのパロディ、映画「スタンド・バイ・ミー」を意識した秘密基地も

本作は「moon」から連なる、いわゆるラブデリック系のゲームだ。(一般には「ちびロボ!」のほうが有名?)
発売日に買った人は、以前から情報をフォローしていたファンが多いだろう。Xを見る限りファンも満足な世界観のようだ。

スタンダードなRPGと違って、正解の「ことば」を選ぶことで、敵を殺さずに成仏させるシステムがある。また、敵の攻撃は弾幕を避けるミニゲームで構成されている。まさにUNDERTALEを彷彿とさせる

じつは2018年にこんな対談があった。UNDERTALE × 東方 × moon と豪華すぎるメンバー。UNDERTALEの作者 (トビー・フォックス氏) はmoonファンであることを公言している。
moonがUNDERTALEをインスパイアし、UNDERTALEが本作ストレイチルドレンをインスパイアした、なんてことがあるかもしれない。
(こういう文脈があるので、安直なパクリとは言えないだろう)

2. ストーリーの感想

ある日、オトナが怪物になって襲ってきたらどうする?
オトナって、人の話も聞かないで暴力をふるうんでしょ。
このゲームは、僕らが生きる現実世界とは別の常識で生きるコドモ達の世界。
「コドモ」と「オトナ」の見え方がちょっと変わるRPGです。

マイニンテンドーストアの説明文

コドモとオトナの二項対立がテーマになっている。
…ようで、オトナになることの良し悪しを問いかけているような印象を受けるストーリーだった。

レールから外れて怪物化 (コドモ化?) したオトナが、コドモを搾取する世界を見ていくのだが、異常者がレールから外れただけ、という単純な見せかたになっていない。

  • 複雑な思いがあったのに最終的には怒りと暴力の形で発露される

  • 真の解決は暴力ではなく理解

  • 純粋に環境や運が悪いせいでレールから外れることもある

  • オトナになっても (レールに乗った安定した暮らしでも)、はっきりしないナニカ (未来・不確定要素) への不安がつきまとう

演出を変えながら同じ構図を見せる手法なので、どこかでプレイヤー自身の人生経験と重なるタイミングがあるかもしれない。

人生はランニング!
(たぶん「岸辺露伴は動かない」のパロディ)

3. ゲーム性の感想

ゲーム性があまりにも苦行なので、手放しに良いゲームと評せない。正解の「ことば」を選ぶ推理ゲームと、高難度の回避ゲームの相性が悪い。

「ことば」はヒントが揃っていても試行錯誤しないと正解できないケースがある。たとえば「~~〜」ということばを繰り返すことが分かっても、何回繰り返すか分からない。
しかし、試行錯誤するにしては、不正解のペナルティ (回避ゲーム) の高難度すぎる

しかもセーブポイントが遠いため、ゲームオーバーになった時のタイムロスが大きい。

  • 「ことば」の正解が分かりにくい

    • ヒントが得られる前に接敵することが珍しくない

    • ヒントがあっても正解が難しい (納得感が薄い) パターンがある

  • 許されるミスの回数が少ない

    • 敵の攻撃力が高い (3~4発でゲームオーバー)

    • HP回復してもの次ターンの攻撃を完璧に回避しないとメリットがない

  • リスタートに時間がかかる

    • セーブポイント以外でセーブできない

    • ボス前の演出をスキップできない

その結果、"Pルート" (不殺) の難易度が異様に高い

敵 (オトナ) を倒さなくて良いなら、そうしたいのが人の性だ。しかも本作は「~を殺した」と死を明示するテキストが出る。

UNDERTALEには、敵を倒さないことで見られるエンディングがある (Pルート)。だから余計に、本作でも目指してみるプレイヤーは多いだろう。

しかし、上述のような難しさ・不便さに加えて、
・不殺のための必須アイテムを取り逃がしやすい
・1周に20時間弱かかる
なども加わって挫折しやすい。
(筆者もラスボス前の敵の必須アイテム取り逃しのために諦めた)

頑張ったけれど、妥協した結果になった」というゲーム体験になりがちな構造のように思う。

4. 攻略メモ

攻略中のプレイヤーむけに、メモを残す。

まず、遠慮なく攻略サイトを見たほうが良い類のゲームだと思う。

「ことば」の正解を見ながらバトルしても十分に難しいし、そこで挫折して楽しめなくなるよりはマシだ。
それに攻略情報を見たとしても、ストーリーの面白さは損なわれない

他に、個人的に詰まった/詰まりそうだったポイントを列挙しておく。

  • セーブポイント付近ですべての敵を成仏してから探索するのがおすすめ

    • 筆者はクリア時レベル39だった (ほぼ不殺、成仏取り逃しあり)

  • バトル中の宝箱のアイテムが成仏に必須のパターンあり

    • マジョール : 「ある館の招待状」入手

    • グーテル家の大扉 : 「ある館の招待状」使用, 「ぬいぐるみ」入手

    • ハニークイーン : 「ぬいぐるみ」入手

  • 特殊ROMは知らないと入手困難

    • キノコの谷, ケロンパ城, 鏡の迷宮, 天使の国, 神様の城

  • バリアドロップが最強の消費アイテム

    • HP回復アイテムが弱い (上述)

    • 状態回復アイテムも役立たない (回復前に瀕死になるため)

    • 最終装備はジェム交換なのでお金を使う優先度が低い

  • キノコの谷が一番難しい

    • セーブポイントが分断されている唯一のオトナ出没エリア

    • その後のボスも最難関

  • 鏡の迷宮

    • わざと選択間違えればセーブポイント部屋に戻れる

    • 戻るたびに7つの正解が変わるので毎回メモ必須

  • 神様の城

    • うぅ婆が呼べる最後のポイント (この後お金つかいどころなし)

  • 注文の多いラビリンス

    • 遠いがこまめにセーブポイントに戻ったほうが良い

    • 地下9階にセーブポイントあり

  • ラスボス倒したら攻略サイト要確認 (隠し通路でエンディング変わる)

あまりにも難しかったボス戦。真下をホームポジションすると見誤りにくいという知見を得た。(斜めの弾道は疲れてると見誤る)

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