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ゲームのためのサラウンド環境

サラウンドとは

サラウンド (立体音響) とは、ステレオ (左右 2ch) よりスピーカーを増やして立体感を得るシステムのことだ。

チャンネル数 (スピーカー数)

  • 5.1ch サラウンド : 前正面・前左右・後左右 5ch + 中低音 (LFE) 0.1ch

  • 7.1ch サラウンド : 前正面・前左右・左右・後左右 7ch + 中低音 0.1ch

再現方法

  • リアルサラウンド : 実際にスピーカーの数を増やす

  • バーチャルサラウンド : 時間差や音量の左右差でスピーカーの数を増やさずに再現 (ヘッドホンのほとんどが該当)

※ ステレオ入力を拡張してサラウンド と命名しているヘッドセットも多いが、少なくとも普通の端子 (ミニプラグ = 2chのみ) しかないヘッドホンはサラウンド入力に対応していないためサラウンド環境を作る意味がない。真に対応しているヘッドホンの端子はUSBもしくはチャンネルごとのアナログ端子がある。

ゲームにおけるサラウンドの有用性

とくにFPS/TPSでは、音から敵の位置を見つけて戦う「サウンドプレイ」と呼ばれる手法がある。しかしこれは、音量の増減・左右差と画面の情報を統合して認識している要素が大きいようだ。

  • サラウンドにするメリットが少ない可能性あり

  • コストに見合うか要検討 (高すぎるなら見送るのが妥当かも)

画面内に音源がないことから、画面外の索敵ができた例

ゲームハードのサラウンド対応

Nintendo Switch

  • 5.1ch対応

  • 出力 : ミニプラグ(=サラウンド非対応), USB3.0→HDMI

  • 出力規格 :  LPCM

  • ゲーム内ボイスチャットがない (音声ミックスが必要な場合あり)

出力方法・規格の関係で、選択肢がほぼない。次のように、HDMI入力・LPCM対応・アナログサラウンド出力可能なオーディオデコーダー (珍しい) が必須な上、通話の音声をミックスできるか不明だ。

  • オーディオデコーダー : Cypress CPRO-11SE8, Cypress CLUX-11SA

  • 接続 : 本体 -(HDMI)→ オーディオデコーダー(分離機) -(アナログ出力)→ 5.1ch

(参考)

PlayStation 4

  • 7.1ch対応

  • 出力 : ミニプラグ, HDMI, 光デジタル端子, USB3.0

  • 出力規格 : Dolby, DTS

Switchよりは選択肢が多い。アンプの場合は映像面 (4K対応など) の性能も考慮する必要がある。

  • 純正のワイヤレスサラウンドヘッドセット : Sony CUHJ-15007

  • 光デジタル入力対応のヘッドセット : Razer Thresher 7.1ch など

  • 光デジタル入力対応アンプ : Astro MixAmp Pro, Creative Sound BlasterX G6 など

  • HDMI入力アンプ

(参考)
https://blog.ver001.com/ps4-surround/

外部アプリ (Discordなど) とのミックス

  • Switch : アナログ出力し、いずれかのチャンネルにミックスすれば可能?

  • PS4 : アンプを使う方式であれば可能

(参考)

まとめ

  • サラウンド入力に対応するヘッドセットは少ないので注意 (USB端子もしくは複数のアナログ端子のはず)

  • FPS/TPS目的では導入費用 (数万円) に比して得られるメリットは少ない

  • Switchへ対応可能できる環境であればPS4も対応可能

  • PS4対応のみであれば純正/光デジタル対応ヘッドセットを使うのが最もシンプル

そもそもゲームにおけるサラウンドはPCゲームが主な対象だ。家庭用ゲーム機 (コンシューマーゲーム) でのサラウンド環境の導入は、これだけのハードルがある。とくにNintendo Switchの場合、ほぼすべてのプレイヤーがサラウンド環境を持っていないと思われる。

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