日大危機管理学部

日大危機管理学部を批判している人へ


現在話題沸騰中(そろそろ鎮火しそうな気もするが)の日大アメフト部の件について、的はずれな意見が飛び交っている。

テレビのニュースや新聞の報道、Twitterなどの書き込みを見ていると、
「なにが日大危機管理学部だ。全然危機管理できてないじゃないか」
「危機管理学部などと謳っておきながら、このざまか」
といった批判がよく見受けられる。

そもそも、いち教育部門に過ぎない学部に批判が寄せられる事自体ちゃんちゃらおかしなことだが、今回一番言いたいのは、今回の問題の本質と危機管理学部が学問として扱う社会の問題は全く別物であるということである。

日本大学危機管理学部のHPの「教育目標」を見てほしい。
https://www.nihon-u.ac.jp/risk_management/commercial/objective.html 

これによると危機管理学部が掲げる教育目標は主に4つある。
① 災害マネジメント
   自然災害や鉄道事故、原発事故など災害全般について学び、対策や避難、救出、復興を学ぶ
② パブリックセキュリティ
   詐欺、窃盗、暴行などの犯罪やテロリズムに関する捜査、法律を学ぶ
③ グローバルセキュリティ
   世界で起こる戦争、紛争、テロや環境問題や人権の問題といった課題について学ぶ
④ 情報セキュリティ
   ネットにおける情報管理やサイバーセキュリティについて学ぶ

たしかに、監督含めた日大の対応は"危機管理"能力の欠如と言わざるを得ない。だが、それは危機管理学部が想定する"危機管理"とは全く別の話だ。前者は組織の不祥事の対応に関する危機管理の話。後者は天才や人災に関する危機管理の話。この点を履き違えている人が多いのではないだろうか。

このような誤解は一刻も早く解かれるべきである。このような間違った認識に基づいて、危機管理学部の学生や教員に対する心ない中傷は情報リテラシーの欠如と言わざるを得ない。マスコミも危機管理学部を取り上げるのを即刻やめるべきである。

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