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誕生日は日常+αが心地いい
先日、息子は11歳の誕生日を迎えた。
みんな誕生日はどのように過ごしているのだろう。
家族で外食、手の込んだ手料理、旅行に行ったり、はたまた普段通りという人もいるだろう。
私自身は、誕生日がクリスマスと近く子供時代は、毎年クリスマスと一緒になってしまっていた。寂しさを感じながらもそんなもんだと思っていた。しかし、少し贅沢な料理とケーキが食卓に並び、今思えば十分すぎる愛情がそこにはあった。
最近、アダルトチルドレンという言葉をよく耳にするが、私にもよく当てはまる。
愛情を受けているな〜と感じることが少なかったせいか、息子には溢れんばかりの愛情を注ぎたいと思っていた。もちろんできる範囲で。
シングルマザーとして仕事ばかりだったことへの後ろめたさもあったのかもしれない。
毎年息子の誕生日には風船を飾りつけたり、従姉妹家族を呼んだり、サプライズをしてみたり、見栄えのする料理を作り、好物も揃える。ケーキにはロウソクをさし部屋を暗くしてバースデーソングを歌い、ふぅ〜っと火を吹き消してもらう。
そして、おめでとうという気持ちをしっかり言葉で伝える。
さらに、毎年ラブレターを贈る。もちろんプレゼントも。
しかし、誕生日の話題が親子間で出始めた夏の終わり頃、
「俺はそーゆーことあんまりしてほしくないんだよねー。」と、言われた。
「もちろん嬉しいは嬉しいんだけどね!!」という言葉も添えられた。
彼も思春期になり恥ずかしさも出てきたし、性格的にも薄々気付いてはいて納得。
いつもより少し豪華な料理。
ケーキはなくてもいいけどあれば嬉しい。
いつも通りのメンバーで食卓を囲む。
今年のプレゼントはゲームの課金がいい。
彼が望んでいるのは日常+αな誕生日。
もちろんそれを承諾する。
それと同時に今までの誕生日は私自身が過去、望んでいた誕生日だったのかもしれないと気付く。
自分の意見をしっかり伝えることができる彼を誇りに思う。私は幼い頃、伝えられなかった。
確実に彼と私は違う人間。
似ている部分もあれば全く違うところもある。当然だ。
今年の誕生日はお望み通り、サプライズは無しで食べたいものを直接聞き、ケーキも一緒に選んだ。
プレゼントのゲーム課金も受け入れた。
飾り付けも無しでバースデーソングも無し。
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毎年のラブレターだけは譲れないから渡した。
素っ気ないありがとうと少し照れた顔が愛おしかった。
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こんな風な誕生日が心地良いんだね。
それがわかった母親11年目の2024年。
愛情はちっとも変わらない。
きっと私の両親もそうだった。