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日曜日のクルーメイト#0036 To The Beyond!! 完結!完結!開始!刊行!

ハロー、クルーメイト! 冬にしてはまだ暖かい気がする今日この頃、いかがお過ごしでしょうか?
冲方は、11月5日に劇場公開・放送開始・刊行ということで一気にいろいろ届き、御覧の様相です。まだ届いていないものもあります。
というわけで、今週はさっそく参りましょう!

『蒼穹のファフナー The Beyond 最終章』公開!

17年分のあれこれが去来する感慨深い週末。
アフレコやダビングの現場で拝見した素晴らしい映像が、ようやく皆様の前にお披露目されたのが嬉しい。

みなで目指した山頂に辿り着いたとき、新たな景色が見えるのはいつものこと。ですが、これまでと違うのは、この先のこと全て、皆様の想像にお任せする……そういうときが、やっと来たということ。

『The Beyond』については、制作陣の誰もが、決着を強く意識し、尽力していたと思います。

個人的には、この物語のあるべき形を、そのまま掘り起こせたのではないかと思っております。

ぜひ劇場にて、彼ら彼女らの物語の行く末を見届けて下さい!

『蒼穹のファフナー9』コミック最終刊11月9日刊行!

Amazon以外でも刊行情報は出ているようですが、ひとまずこちらにて。

漫画はあらゆるメディアで最も尺を要するものですが、それでここまで密度高くたっぷり描いたのは凄いことだと思います。
劇場公開に重なるようにして、コミックも見事に完結。

なお巻末に、『After All Alone』と題して、短編を寄稿しております。
ファフナーの小説を書くのは、ウン年ぶりのこと。
そのくせ、他の〆切どっさり期間であるにもかかわらず、するすると書けてしまいました。
完結であるからこそ書くことのできたエピソードとともに、ぜひコミック最終刊をお楽しみ下さい!

『剣樹抄』ドラマ 放送開始!

まさか映像で見られるなんて!

子どもが特異な力を発揮しつつ活躍するさまが大変素晴らしいのと、原作の登場人物をきっちり絞り、関係性の密度をぐっと高めていることに大変感心させられました。

のっけから殺陣が何度も。若い頃の光圀公は、助さんも格さんも要らないくらい剛力の持ち主だったのです。

なんと一話目から泰姫が登場! 泰姫の存在が、火付けに対する光國の怒りと、了助を保護する意義に結びついていて、さぞ脚本はご苦労されたろうと思いつつ、とことん楽しませて頂いております。

これからどのようなドラマが展開されるのか、皆様とともに楽しみにしたいと思います!

『剣樹抄 不動智の章』 発売中!

拾人衆たちから、仲間として認められるエピソードののち、極楽組を追って、日光道を旅することになる了助を描いております。
水先案内人となるのは、柳生列堂義仙。
この二人の関係は、実に書き応えがあって、相変わらず執筆自体は大変ですが、何かと楽しい。

他方で、光國が直面する事件もより広範囲にわたるようになり、ここぞとばかりに、当時の江戸のいろいろなネタを盛り込んでおります。

たとえば明暦の大火では、将軍謁見のために逗留していたオランダ人も、焼け出されていたんですね。
当時の彼らの日誌や風景画(焼死者の山)なども残っており、どれほど凄まじい大火であったかが伺えます。

了助と光國の因縁と葛藤、ぜひお楽しみ頂けましたら幸いです!

『破蕾』文庫化&新名義決定!

なんと、こちらも重なりました。
初の官能小説、『破蕾』の文庫化および、新名義が発表されました。

サイトを御覧頂く通り、新名義は――「雲居るい」でございます。

ご応募頂きました二百何十個の名前の中で、編集三名と冲方の得票が、最も多かった名前でございました。

まずシンプル。するっと読める。
雲の中に居れば五里霧中、雲の上に居れば視野広大というギャップ。
「るい」も、「塁」であれば積み重ね、「累」であればしがらみ、「類」であれば友を呼ぶ好事と、様々に解釈できる。
予想外に時間をかけての選考でしたが、最終的に、この名が選ばれました。

なお次点として最後まで競っていたのが、「11トン・サワラギ・ペンタクルス」。とにかくインパクトがすごい。サワラギはどんな字になるんだ。鰆城か、佐原木か、など字で遊べるのも楽しい。11トンってなんだ。

他にも、ペンネームではなく、登場人物として使いたい名前が沢山あり、ご応募下さった方々に大変感謝をしております。

なお、選考の詳細については『破蕾』文庫の後書きにも書かせて頂いておりますので、ぜひ御覧下さい。

文庫そのものにつきましては、見本がまだ届いていないため、また改めて次週、宣伝させて頂きたいと思います!

コメント・トーク

さて、ここからは恒例、クルーメイトのコメントご紹介!
今週も沢山のコメントありがとうございます!

ホイテロートさんのコメントです!
色んな作品と企画が目白押し過ぎて、冲方もドキドキしっぱなしっしょー。

休日に皆様が映画館や書店に足をお運び下さることを見越して、たいてい金曜日に重なるわけですが、今回は冲方史上初くらいに全部が重なりました。

ぜひこの日曜日に、ドキドキ突撃して頂けたらと思います!


森人さんからのコメントです!

来ました、飯テロ! そして可愛い! 食べ物でマスコット作られると、がぶっといっていいのか、少しずつ形をとどめつつ食べるべきか迷います。
最終的には、がぶっといくのですが。

「ぴよりん」は、東海旅客鉄道名古屋駅構内にあるジェイアール東海フードサービスが運営する喫茶店「カフェ ジャンシアーヌ」で2011年7月から販売を開始した、ひよこの形をした洋菓子の名称。

ウィキ

一店舗が売り出したお菓子なんですね。
いっぱい並んでる画像を見ると壮観です。進撃のぴよりんです。
名古屋に仕事で行くときに、ぜひ賞味したいものです。

こちらも森人さんからのコメント!

転売屋と、好事家などの違いは、自分の利益のために、多くの消費者にとって不利益となる買い占めをやらかすかどうかなんですよね。

流通を堰き止めてしまうのと、流通を維持するのとでは、全然違います。
流通を堰き止めると、結果的に余剰が増えて、ものすごい無駄が生じ、最悪の場合は反動で枯渇へ向かうなど、良い面を探す方が難しい。

最終的に規制されるわけですし、普通にデリバティブ取引を学んだ方が、儲かると思うんですけれど。

こちら、マルドゥック市完全再現テーマパーク建設中!さんから!

強すぎます。そんなの建設したら大変です。いまだに細かい設定が加わっておりますので全体像は冲方にもわかっておりません。

名とは、たとえ同姓同名であっても、それぞれが個を示すもの。悔やむことなどありません。お好きな名前であれば、ぜひばばんと名乗って下さいませ。

シシオリシンシさんからのコメントです!
名前を間違ってないか三度見してしまいました。

あの講座にご参加頂き、ありがとうございます。冲方も大いに学ばせて頂きました。
そして、ずいぶん前のツイート、懐かしや。ここまでご記憶頂き、感謝です。
パンデミックによる遅延もあれど、ようやく無事に最終章が開幕いたしました。ぜひ、物語の行く末を見届けて頂けたらと思います!

kurekure_kunさんからのコメントです!

こちらもファフナーについて。今回はいろんな話題をあえてまぜこぜでお送りしております。

ネタバレになるので詳細は省きますが、Beyondに関しては、かつてなく「最後」を見据えての脚本執筆となりました。
確かにこれまでの経験があってこその執筆であり、過程にて学んだ全てが、盛り込まれたというより自然とわき出てきた感があります。

ぜひ何度となくご賞味頂けましたら幸い!

薔薇肉船舶さんからのコメントです!

再び剣樹抄の話題。
武芸者の史料を読んでいると、「ほんまかいな」と言いたくなるような最強キャラがいっぱいおり、面白すぎるので、つい参考にしてしまいます。

光圀公は、若い頃はとりわけルネッサンス的万能人的な、ものすごくなんでもできるのだけど、そのせいでむしろなんにでも全力投球してしまう、超不器用な人だったのでは、と勝手に思っております。
とある大名が水戸屋敷に招かれたとき、光國が、木の植え方やら船の作り方やらを話すので、「あれでは家臣のやることがなくなってしまう」と言ったとか。

ただその分、大変書きごたえのある方でありますので、今後とも「がんばれ、ミツクニちゃん」を存分に書きたい次第。
とか言うと、しばしば背後に気配を感じる光圀公に、そのうち撲殺されそうですが。

新条拓那さんからのコメントです!

トリップして頂きありがとうございます! 日光道を実際に歩くと、なんか頭が別の世界に行く気がします。
当時は女性でも三日くらいで歩き通したとか。
旅路と了助と光國のドラマ、楽しんで頂けましたら幸い!

Kei.さんからのコメントです!

そしてまたまたファフナーの話題に!
そもそもですね、「The Beyond」というタイトルで、この作品の脚本を執筆することになるとは、と感慨深かったです。

「向こう側」を描くことができたのは、当然ファンの皆様が扉を開いて下さったからであり、そしてまた、ファンの皆様が「次なる価値観」を同じ世界の中で求めて下さったからなんですよね。そうでないと旧来の世界を否定することなんてできませんから。
おかげさまで、世界の進化を経験させて頂いたことには感謝しきりです。見届けて下さった全ての方々に、祝福がありますよう!

ファフナーの小説、今回はコミックに寄稿させて頂きましたが、いずれまた書く機会があると良いなあ、と冲方も思っております。

かのこさんからのコメントです!

冲方もドラマ見ました~! 撮影現場でもご挨拶しましたが、お鳩ちゃんや拾人衆の子たちが、とにかく可愛いのです。はきはき元気で、みんな健やかなのです。そして、エネルギッシュ。

冲方も今後の展開が楽しみ。こういう、良い意味で「別物」が目の前で生まれ、それが刺激になるのが、メディア展開の醍醐味です。

今日こそ明日から(とんかつ)さんのコメントです!

確かに。はからずも、これまで冲方が注目していたテーマが、どどっと出てきた感があります。
焦げ付く光國、世界に唸りを上げる了助、諜報する子どもら、策謀エドベーター(上手い!)など、様々なお江戸が交錯しつつ、予期せず出てくるアイディアも、しっかり汲み上げて書き進めて参りたいと思います。

ぜひ今後ともお楽しみ下さい!

あとがき

今週は宣伝だけで、だいぶ点数が多く、自分自身、仕事にいそしんでいるのか、感慨にふけっているのか、心が千々に乱れているのかわからず、いわゆる情緒がマッハというやつでございます。

ここまで辿り着かせて頂いたことに感謝をしつつ、これからも書き続けていく何よりの励みとしたいと思います。

どうか無窮の青空のもと、良い日曜日をお過ごし下さい!
冲方丁でした。




















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