日曜日のクルーメイト #0076 It's a Bear!?
ハロー、クルーメイト。いかがお過ごしでしょうか。
冲方は先週に続き、熊に夢中です。どっさり積まれた目の前の〆切の合間に、熊の記事ばかり読んでおります。
ちなみにタイトル画像は、サホロリゾートの「ベア・マウンテン」さんで購入したお土産。
北海道における熊キャラたちの、容赦ないリアルさが素晴らしく、つい片端から揃えたくなりますね。
かの有名なメロン熊も、メロンが熊になったのではなく、熊がメロンになったのだという点に、アイデンティティの確かさを感じます。
ところで。
前回からのタイトルですが、意外に通じないどころか知る人ぞ知るネタであったようなので下記にリンクを。
御覧の通り、とても陽気で眩しく華やかな映画『ミッドサマー』のトレーラーでありました。
さてはて、まばゆい日差しのもと、今週も元気に参りましょう!
『蒼穹のファフナー Behind The Line』アフレコ
こちら、まだ公開は先ですが、アフレコにて実に思うところがありまして。
それは、「物語における遠見真矢の成長と存在感」がすごいということ。
シリーズを通して、ヒロインという定型的な立場をはるかに越えて、あらゆる人物とドラマを共有する、ゆいいつの人物にまで成長していたことに、改めて気づかされました。
大人世代、姉世代、先輩世代、同級生世代、後輩世代、後輩の次世代、そして新世代。
さらには島外の人々、敵対する相手とまでドラマを持ち、あるいは見届ける。
物語をつなげる鎖の環のように、文字通り「外せない」人物というのは、なかなか意図して創造できるものではありません。
絵もさることながら、魂を吹き込んで下さった松本まりかさんに負うところ大であったのだな、と深く実感させられた次第。
平和における彼ら彼女らが、どんなドラマを見せてくれるのか、冲方も今から楽しみです。
今月の宣伝
早川書房【SFマガジン】にて『マルドゥック・アノニマス』第44回掲載。
【オール讀物】にて『剣樹抄』第17話掲載。
【別冊文藝春秋】にて『マイ・リトル・ジェダイ』第7回が掲載中。
『骨灰』は単行本化の作業が進行中で、年内にも刊行したいところ!
その他、水面下にて進行中の企画も多数! 乞うご期待!
コメント・トーク
先週は遅れに遅れての投稿でしたが、変わらずコメントを下さったクルーメイトに感謝!
さっそくご紹介して参りましょう!
Earthesさんからのコメントです!
『ゴールデンカムイ』を読んで、北海道の文化と歴史に興味を持たれた方も多いのではと想像します。
アイヌ文化は記録がないものもあり、よく取材できたなと感心します。
熊そのものを描くか、それともインスパイアされたファンタジーを描くか、どちらに感性が向くか自分でも楽しみです!
森人さんからのコメントです!
プーさんもテディベアもそうですが、イギリス人とアメリカ人は、熊を通して愛や公正を語りますね。
狩猟民族として、そもそもの気質が熊に似ているのかもしれないと思わされるほど。
そして今年、ついにプーさんの知的財産権が消失。
パブリックドメインになるやいなや、プーさんが本性を現した感が。
いや、プーさんが好きな人々のうち、ごく一部の嗜好なのですが、欧米人はやっぱりそっちに行くか! と思わされるのも事実。
ちなみにディズニーのプーさんなどは、まだ著作権が生きているので、新プーさんが乱立した場合、交通整理がされそう。
こちらも森人さんからのコメントです!
本作は未見なのですが、久々にタイトルを聞いた気が。
もともと日本アニメにおける性差表現には、面白ければいいじゃないか、という野放図さがありましたが、しっかりご時世に適応した感がありますね。
薔薇肉舶載さんからのコメントです!
もう三年も、人に姿を見られることなく、牧場を襲い続けている謎の熊、OSO18。
まさに自然の脅威であると同時に、驚異をも感じさせられます。
それにしても、熊が生き物を襲うと、こうなるのかというのが恐ろしい。
巨大な爪で引き裂き、がぶっと噛んで、ぶん回して、手足が引き千切れたところで食べるというのですから、並のスプラッターホラーの比ではありません。
畏敬の念を込めて、血も凍るような描写に挑戦してみたいものです。
新条拓那さんからのコメントです!
20年後にタイムスリップしたら、投資した分のお金を没収されて、服役を免れるという、対消滅的な解決。
意外に、様々な物語の解決法になりそう。
さておき、横領したお金を投資したら増えたという、「お手柄犯罪」。
これは、ビットコインが値下がりする前で良かったですね、本当に。
それにしても、給付金の誤送金の返還を渋った人物もいましたが、なぜデジタル・データに置き換えれば、凍結されないと思うんでしょう?
むしろ容易に追跡されてしまうのでは。
現金に換えて埋めればいいのにと冲方は思いますが、まあ、いずれにせよ補償させられるわけですけれど。
今週のMidJourneyとAI画像
冲方もちょっとやってみました!
『剣樹抄』は、割とばっちり。
「刃物」もキーワードに入れたのですが、どこかへ行ってしまった様子。
『マルドゥック・スクランブル』のバロット。
だいぶ宇宙に飛んで行ってしまいました。
驚愕の『ばいばい、アース』のベル。
「少女と大剣」が、なぜか「どろろ」に変換されました。怖いよ!
ある意味で正しい、『オイレンシュピーゲル』の特甲少女たち。
少女というより屈強の機械化アマゾネス軍団が出来上がりました。
あと「三人」と言っているのに、なぜか増えます。
左右で見切れている二つを足して一人と言いたいのでしょうか。
どの時空に飛んでいったのか皆目不明の、『スプライトシュピーゲル』の特甲少女たち。
何次元の神と化したのでしょう。「ギーガーが萌えキャラを描いたらこうなった」みたいなタッチ。
これはこれで素敵ではあるのですが。
しかし「三人」と指示しているのに、人数が増えがち。
「ふんわりと綺麗なキーワードを入れると、かえっておぞましいものが出てくる」ことがあるとわかったので、別のAIでも色々と試してみましたよ。
「美しい森の妖精」的なキーワードを投げ込んだところ、呪われた何かがわいて出てきました。
「春の女神たちの饗宴」的なキーワードから、ミュシャ的な神話の美しい光景を期待したところ、悪夢のようなヌーディストたちの集いに。
これはこれで『ミッドサマー』感があり、冒頭と話題が一周してめでたしめでたし。
冲方のボキャブラリーとAIのコラボは、なぜか忌まわしい何かを生み出しがち。
AIに綺麗なものを描かせるには、まずこちらの言葉遣いを改める必要がありそうです。
あとがき
さて、今週もだいぶ遅れたものの、日曜日お届けすることができそうで安堵しております。
だんだんと宣伝より遊びとトークが割増になってきておりますが、来週辺りに、またぞろお題など出させて頂き、皆様の感性から学びたいと思っております。
相変わらず、何かが不穏で不便な世の中ですが、可能な限り平穏であることを祈って。
健やかな日曜日と一週間をお送り下さい!
冲方丁でした。