日曜日のクルーメイト #0058 Manga!!
今週の日曜日、いかがお過ごしですか?
冲方はワクチン副反応や低気圧不調など春の嵐のごとき体調不良を乗り切り、ようやく元気です。
元気ついでに飲みの誘いに繰り出し、そこで特撮展のチケットを頂いたので、うはうはと深町方面にある現代美術館に赴いてミニチュアのセットを堪能して参りました。
素晴らしき小世界が、想像を無限に膨らませてくれます。最高!
人間、やはり不調に逆らって戦おうとするとろくなことがありません。
1日14時間くらい寝る日があっても、体が求めているのだから仕方ないと割り切り、せっせとスケジュールの修正に努める日曜日なのです。
ところで。
不調とはいえ、なるべく普段通り、机に向かいつつ動画配信サイトを開きっぱなしにしているのですが、Netflix、U-NEXT、Hulu、Amazonプライム、ディズニー+と、五つのサイトの主立ったメジャー海外映画とドラマを、ひととおり見終わりました。
我ながら、よく観たなー、と感心させられます。
ほぼ流しっぱなしで仕事をしているので、本当に観たのか? と我ながら不安にさせられもしますが。
ただ、英米のドラマだけでなく、北欧、エジプト、インド、スペイン、フランス、韓国など、イマジネーションは万国共通の面もあれば、ほとんど何を言ってるのか理解できない面もあったりと、大変勉強になりました。
舞台となる町や国の常識を知らないと、あっという間において行かれますが、それもそれで刺激になるのです。
日本のものでは、アマプラの『バチェラー』と『バチェロレッテ』がとりわけ楽しめました。この発想は自分にはできないと唸ってしまいます。冲方みたいに他人の恋愛などにまったく興味がわかない人間でも楽しめるというのはすごいことです。
もちろん、『ザ・バットマン』や『ナイトメア・アリー』なども、いそいそと劇場へ観に行ったりしております。
また、机に向かっていられないほど不調になった時期もあったことがきっかけで、改めて日本の漫画を気が向くままに読んだところ、その素晴らしさに改めて感じ入った次第。
『ガンニバル』、『チ。』、『望郷太郎』はドストライクでしたし、久々に手を出したジャンプ系では、『タコピーの原罪』、『ハイパー・インフレーション』、『ダンダダン』、『呪術廻戦』と、豊穣たるインスピレーションの横溢を、大変に堪能いたしました。
マガジンでは、『センゴク』が気づけば最終回を迎え、『ファブル』の新章が始まっており、何やら節目を感じさせられます。
いつか個人用の創作noteで、片端からプロット分析でバラバラに切り刻みたいと思うも、このコンテンツの豊作ぶりを思うと、まずは無心に読むだけで精一杯。
世に傑作が溢れているさまに改めて喜びを抱きつつ、勝手におすすめをカスタマイズするAIがはびこる昨今、自分のレーダーの外に、多数の傑作があるに違いありません。
そこで、のっけからクルーメイトに冲方から質問です。
最近のおすすめの漫画は何ですか?
漫画を読むことを、だいぶサボっていたこともあり、きっと数多の作品が、冲方の目の届かないところで人気を博してしているに違いありません。
#日曜日のクルーメイト
こちらのハッシュタグでツイートして頂くか、当記事のコメント欄に書き込んで頂き、クルーメイトの感性に刺さる作品を、ぜひとも冲方に教えてやってほしいと思います。
というわけで。
ようよう回復したる我が身を喜び、今週こそは超元気に参りたいと思います!
今週の宣伝
刊行のお知らせはもう少し先になりますので、雑誌連載のお知らせです。
『マルドゥック・アノニマス』第42回 SFマガジン
クィンテット配下のグループ同士が抗争に突入し、いよいよ50人超のエンハンサー同士の殺し合いが本格化する。グループ分裂を促し、クインテットの弱体化をもくろむシザースに、ハンターはどう対抗するのか。
『骨灰』第9回 野性時代
2015年、再開発まっただ中の渋谷。大規模工事の現場で、何も知らず「人柱」を解放してしまった光弘。消えた「人柱」を探すが、祟りに支配され、仕事も、家族も、そして正気さえも失っていく光弘に救いはあるのか。
『マイ・リトル・ジェダイ』第5回 別冊文藝春秋
息子のためにチームを結成した暢光。ゲームの大会に出場するために必要なポイントを息子に与えるべくチームで戦うが、上位プレイヤーに追い詰められるかに見えたとき、意外な助っ人が現れる?
『剣樹抄』第16回 オール讀物
極楽組の鶴と錦を追って旅をする義仙と了助。その途上、浅間山が噴火し、舟運が使えなくなる。これを好機とみなす義仙とともに、再び宇都宮の地に入った了助は、江戸徳川幕府にとっての最大の「敵」に出くわす。
各誌、掲載され次第、扉絵などをご紹介して参ります!
是非お楽しみ下さい!
お蔵ストック企画! 投票結果!
みなさまと作ろう、お蔵ストック企画。
「五万年を旅する男の物語」の主人公の名前は、こちらに決定!
先週の投票結果がこちら!
ブラックおよびダンテが票を集めることとなりました。
主人公の通称をブラックとし、ダンテの名は、主人公の眠りを守るAIとかロボットとか、そういう役回りのキャラクターに付与すると良いかもしれません。
あとはバードが意外に健闘しましたので、これまた主人公周辺に配置するキャラクターの名とするか、もしくは主人公のミドルネームなど本名の一部にするのも良さそうです。
というわけで、この作人のタイトルはひとまず、『さよなら、ブラック』としたいと思います。
個人用の創作noteのほうの「企画」も、折を見て加筆修正いたします。
さて。
主人公の呼び名が決まったならば、次に決めるのは、その恋人。
果てしない旅路において、主人公にとっての不動の道しるべとなる存在。
宇宙で行方不明となる直前、「五万年後に再会する」という謎のメッセージを送った、主人公の恋人の名前は?
1)ビー
愛称ビー。もしくはビーチェ。本名ベアトリーチェもしくはベアトリス。『神曲』でダンテがあの世へ探しに行く、想い人の名です。今回の投票でのダンテ人気にあやかり、ヒロインもちなんでみました。
2)マリア
欧米圏でダントツのネームヴァリューならぬヴァリューネーム。聖母のイメージもあれば、マグダラのマリアのイメージもあるのが、この名前の特異なところ。
3)アリス
フランスにおける「花子さん」的な、最も一般的で世俗的とされる名前。
4)その他
ぜひ、「この名前がおすすめ!」という女性名がありましたら、ぜひ教えて下さい!
投票ツイートは、のちほど投稿したいと思います!
ぜひふるってご参加下さい!
コメント・トーク
さて、ここからは恒例のコメントご紹介!
森人さんからのコメントです!
おお、アイスマンといえば、『トップガン』ではありませんか。
しかも、ちょうど続編が発表される頃合いときて大興奮なのです。
それはともかく、すでに同じタイトルがあるというのが驚き。
ただまあ、「さよなら〇〇」「バイバイ〇〇」「またね〇〇」「おやすみ〇〇」といったタイトルは、かなりメジャーなので、どこかでかぶることを覚悟しないといけないやつなのです。
再び森人さんからのコメント!
各章の始まりのお約束を作り、それを少しずつ「ずらす」というのは、こうした旅物語で必須かも。
主人公が目覚めた瞬間、相手に何を言われるのかわかっているので、遮ったり別のことを言ったり。
ラストの台詞やシーンなんかも、ある程度、お約束を作ると「今回も終わったなあ」感が出るので、思案したいところ。
新条拓那さんからのコメントです!
ホワイトも対をなす存在として登場してもいいかもしれません。
時を超えようとする主人公に対し、「そんなのけしからん」と食い止めようとする人物もいるべきでしょう。
タイムトラベラーたる主人公のことを、タイムポリスものの犯罪者である「タイムローグ(時を超えるならずもの)」とみなし、世代を超えて敵視する存在をホワイトにしても面白いかもしれません。
続いて新条拓那さんからのコメントです!
身元不明な存在として、ジョン・ブラックが、むしろどんどん有名人化していき、本名が忘れ去られていくのも面白いですね。
いや、本名はレオナルドなんですが、みたいなのも面白いですね。
そしてみたび森人さんからのコメントです!
それはですね、オクトーバー社=10月すなわちハロウィン、ということはお化け=お菓子だ! カトル・カールだ! という20代だった冲方の発想ゆえなのです。
そんなわけでマルドゥック・シリーズに登場する異形の者たちは相変わらず、甘くて可愛くて美味しいお菓子から名前をとっているのであります。
あとがき
体調不良が続き、〆切がとんでもなく圧迫されてしまうたび、焦燥よりも、「人生とはそういうものさ」という前向きの寛容の心が育っていくのが不思議。
不自由を味わうがゆえに、今ある人生の豊かさに気づく機会は、むしろ大人になってからの方が多いかもしれません。
世情はきわめて不安定ですが、人間は、たとえ最悪の状況であっても、最善の人生を得ることができる、と証明してくれる人々がいるのも確かなこと。
そうした人々に倣い、今日一日を、ありがたく、感謝をもって、元気に送らねばなりません。
ぜひ、陽気で健やかな日曜日をお送り下さい!
冲方丁でした。
おまけ 今週の飯テロ
タンパク質は正義。