『羊の木』(2018年の映画)
録画したまま放置していた映画「羊の木」を見た。あまりにも邦画を見ないためアンテナが働かず傑作を見逃すことが多いので、まず邦画の雰囲気に慣れていこうという、いわゆる邦画リハビリだ。
邦画といっても時代劇は別で時代劇専門チャンネル加入してガンガン見守っている。仲代達也主演の8K時代劇の話題等もあり時代劇が復活してくれることを願う。時代劇専門チャンネルはロングランTV時代劇の再放送が多いので映画をもっと扱ってくれたらうれしいな。
「羊の木」の話題に戻る。富山県魚津市っぽい港湾都市へ極秘更生プログラム(仮出所)で6人の元殺人犯が送り込まれてくる。市役所員 月末(つきすえ)は「俺だけが町中に殺人犯が紛れ込んでいることを知っている」という状況に追い込まれてしまう。
暴食の男、淫魔、崎陽軒、吉良吉影、田中泯、あと一人。殺人犯も誰かの隣人だ。
物語の見どころとしては「何らかのスイッチで一線を越えたことがある人々」との日常生活を通じて月末=観客視点でひやひやしながら見えない地雷を見守るという「人シムズ」展開でしょう。俺は殺人犯を色眼鏡で見ないぞ!という色眼鏡に翻弄される月末や事実を知った市民の末路、人が生きている町の風景を俯瞰して楽しむのが良いと思う。
また、魚津市の奇祭「のろろ祭り」の風景も見事だ。来訪神をお迎えして引き回すありそうな空気。無人の街を行く姿、喧騒と静寂、邦画の良いところを見れた気がする。
「羊の木」クライマックスにかけて作劇的に盛り上がってしまうのは残念。このままでは幕が引けないとはいえちょっと残念。それでも、トータルで楽しい作品だったと思う。
出演俳優の名前が中村有志と田中泯しかわからない。
お望月さん 2020/1/28鑑賞
Amazon Prime特典対象『羊の木』
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