モンスターパニックの名作『アタック・オブ・ザ・キラートマト』(1978年の映画)
よくきたな、お望月さんだよ。
トマトっぽいアイコンをしている割に、これまでちゃんと見たことがなかった『アタック・オブ・ザ・キラートマト』を見たんだよ。これがまた猛烈な大傑作。Z級?いや、これは立派な超BBB級の映画ですよ。
♪アターックオブザキラートメィトー
♪アターックオブザキラートメィトー
あらすじ
突然連続殺人が発生した!キッチンでダイニングで町中で!被害者はトマトソースに塗れていたことから犯人はトマトであることが判明。人類対キラートマトの最終戦争が始まった!!
ここがおもしろい!!
世間的には「チープすぎる映像」「でたらめな物語」ということで、クソ映画、Z級映画というイメージが先行している作品なのですが……これがめちゃくちゃ面白い。
ヒッチコックの『鳥』やスピルバーグの『ジョーズ』といった先例を経てアップデートされたモンスターパニック映画の傑作なんですよ。
トマト対策室のめちゃくちゃな狭さ、モタモタした人々の動き、間の抜けた会話、すべてが楽しい。「水が合う」というのはこういうものなんだろうな。
特撮は適度に手抜きをしており、大量のトマトが動き回るストップモーションや台車に乗せた巨大トマトのアクションは、ユーモアに溢れていて楽しい。サウンド面も適度に力が入っており、緊迫したシーンではジョーズっぽい音楽が、アクションシーンではJAZZが流れて気持ちを盛り立てる。
面白い映画に必要なものは、危険なカーチェイスとサプライズだ。
ふざけたストーリー展開ながら、クライマックスではカーチェイスと画面外サプライズアタックまで実行される観客のハートをつかむ演出。いまどきまっすぐな映画ですよ、これは。
モンスターパニックのお約束、モンスターの習性を学んだ人類による猛反撃。反転攻勢によって殺人トマトを全滅させる。やったー!気持ちの良いエンディングで爽やかな気持ちになれる。
エンディングの「こうしてトマトは全滅した。だが、これが最後のキラー野菜とは思えぬのだ」も最高。映画の教科書ですよこれ。
ぜひ、みなさんも楽しんでください。よろしくね!!